Custom Search

Language

Contents

アンケート

本サイトをおとずれた理由

本サイトをおとずれた理由は何ですか?

  •  プログラム概要閲覧
  •  研究会情報
  •  プログラムメンバー
  •  フィールドステーション
  •  報告閲覧
  •  プログラム成果閲覧
  •  写真閲覧
  •  公募
  •  その他
このアンケートにはさらにもう 2 件、質問があります。
結果
他のアンケートを見る | 96 voters | 0 コメント

ログイン

ログイン

古典「何でも読む会」(関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年4月24日(金) 14:00~
場 所:第一講義室(AA401)

今回はフランツ・ファノンの『黒い皮膚・白い仮面』を読みたいと思います。
ご都合のつく方は、ぜひご参加ください。

「社会の二層性あるいは二重社会論という視点――小さなものの敗北の場所から――」[京都人類学研究会4月例会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時 : 4月24日(金)18時開場 18時半開始

場 所: 京都大学 百周年時計台記念館 2階 国際ホール1
会場までの道のりは、以下をご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm

発表者: 小田 亮(成城大学文芸学部教授)

タイトル: 社会の二層性あるいは二重社会論という視点――小さなものの敗北の場所から――
 
 
 
【要旨】
人類学は、その調査研究の方法上、田舎であろうと都市であろうと、ローカルな生活の場を調査対象とせざるをえない。すなわち、レヴィ=ストロースのいう「真正な社会」である。しかし、近代に形成された資本主義と国民国家のシステムは、そのような「小さなもの」を劣位におき、敗北へと追いやってきた(市村弘正)。グローバル化と政治・経済のネオリベラリズムは、ますます小さなものや小さなものを支えてきた相互関係を断ち切ってきている。けれども、人類学が自分の身体を調査の手立てとするというその調査研究の方法を変えないかぎり、人類学者は、身体の届く範囲という、ローカルな場所を調査対象にして、そこで小さなものの小さな声を聞くことを続けなくてはならないだろう。
では、人類学者に課せられたことは、一方的な負けいくさによって滅びる小さなものの声を聞くことなのだろうか。あるいは、ローカルな場所を研究対象とすることをやめて、グローバル化や新資本主義というシステムへの対抗の場を、グローバルな場所、マルチチュードの移動の場に求めて、調査対象と方法を変えるべきなのだろうか。おそらく、その両方とも、人類学にとって自殺行為となってしまう。
レヴィ=ストロースは、50年以上前に、将来おそらく人類学から社会科学へのもっとも重要な貢献は、「真正性の水準」という社会の二つの様相の区別とされるだろうと述べている。その区別とは、人びととの生きた直接的な接触による小規模な「真正(オーセンティック)な社会」の様式と、より近代になって出現した、印刷物や放送メディアによる大規模な、「非真正な(まがいものの)社会」の様式との根本的な区別である。そして、この真正性の水準による社会の様相の区別の最も重要な帰結は、ひとは資本主義や国民国家というグローバルなシステムというたったひとつの社会を生きているのではなく、二つの社会あるいは社会の二つの層を二重に生きているということであろう。この視点を、「社会の二 層性」ないしは「二重社会」論と呼ぶことにする。そして、この視点こそ、人類学という学問を、一方的な負けいくさで滅びていく小さなものへの同情や失われたものへの郷愁でもなく、あるいはグローバルなものにもうひとつ別のグローバルなものの探求によって対抗するのでもなく、小さなもののもとに学びに行くという人類学の途を示してくれることを明らかにしたいと思う。

【備考】
*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。

【お問い合わせ先】
丸山淳子(4月季節例会担当)
清水展(京都人類学研究会代表)
 

「守山活性化フォーラムを終えて ―住民がつくる守山―」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第11回研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年4月24日(金)16:00~19:00
場 所:守山フィールドステーション(滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から徒歩5分)

発表者:井上純作(前守山市教育部長)

発表題目:「守山活性化フォーラムを終えて ―住民がつくる守山―」
(守山活性化フォーラム http://moriyama21.jp/?p=1057)


発表内容:
守山の地域住民にとっての“まちづくり”とは?
今の守山にほんとうに必要なものとは?
人々の暮らしに根ざしたまちづくりを進めるために、考えなくてはいけないこと。

「21世紀のタイ:ウォッチャーが語る過去から未来へのタイ」(関連する学会・研究会など)

  • 印刷用ページ
日  時:4月24日(金)13:00-17:00
場  所:稲盛財団記念館3階 大会議室

「21世紀のタイ:ウォッチャーが語る過去から未来へのタイ」

講演者:福井捷朗、助川成也(JETRO)、大泉啓一郎(日本総合研究所)、玉田芳史、木村滋世(日本タイ教育交流協会)

Program>>


Socio-economics Studies (関連する学会・研究会など)

  • 印刷用ページ
English Page>>
/en/article.php/20090422

Special Seminar (関連する学会・研究会など)

  • 印刷用ページ
English Page>>
/en/article.php/20090421

「フィリピン映画上映会 」 (関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年4月19日(日) 13:00~
場 所:総合研究2号館(旧工学部4号館)4階東側・大会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

主催:ドバイ移民研究会  共催:映像なんでも観る会、フィリピン社会研究会
連絡先:石井正子

English Page>>
/en/article.php/20090419


フィリピン映画『フロール事件』『サラ・バラバガン事件』上映

フィリピン人の移民の歴史に記される二つの事件を題材にした映画を同時上映します。
1995年、シンガポールでフィリピン人家事労働者デリア・マガとその雇用者の子どもが殺されました。この殺人事件の容疑者として起訴されたのが同じフィリピン人の家事労働者でデリア・マガの知人であったフロール・コンテンプラシオンでした。フィリピンでは冤罪説がもちあがり、フロール救援の運動が起こったのにもかかわらず、フロールは死刑に処されました。死刑に抗議して、マニラのシンガポール航空の事務所に手榴弾が投げつれられるなど、国内は騒然となりました。その後、相互の大使を召喚するという外交問題に発展し、フィリピンの外貨獲得最大の収入源である出稼ぎ労働者を十分に保護していないという声がラモス政権に向いて、ロムロ外相が更送されました。
その6ヵ月後に死刑宣告を受けたのがサラ・バラバガンでした。サラはアラブ首長国連邦で家事労働者をしていましたが、雇用主に強姦されそうになり、ナイフで雇用主を刺し殺しました。当時サラはたった15歳のムスリムの少女でした。裁判でサラは雇用者に強姦されそうになったため自己防衛ために殺害したと供述しましたが、再審では殺人の評決が下され死刑が宣告されました。しかし、フロールの死刑の直後であったため全国的な支援運動が展開され、国際的な支援ネットワークも形成された結果、サラの実刑は1年の懲役と鞭打100回、及び41,000米ドルの補償金支払いに軽減されました。ラモス大統領の交渉の結果懲役は3ヶ月に縮められました。
この二つの事件は、フィリピン海外労働者の人権侵害の問題が、政権を揺るがす事態に直結するということを如実に示しました。それらの事件を映画化したジョエル・ラマガン監督による二つの作品を見比べることで、当時の状況などを振り返りたいと思います。コメンテーターに、フィリピンの政治をご専門とし、フィリピンの映画事情にも詳しい内田晴子さん(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)をお迎えします。二作品ともフィリピノ語での上映になります(字幕はありません)。

<上映作品>
1.The Flor Contemplacion Story(邦題「フロール事件」)
ジョエル・ラマガン監督 1995(123min)タガログ語(フィリピノ語)
主人公のフロールを、国民的女優ノラ・オノールが演じる。フィリピン最大の映画祭「メトロマニラ映画祭」では最優秀賞に選ばれたほか、日本でも1996年に福岡国際映画祭に出展された。
2.The Sarah Balabagan Story
ジョエル・ラマガン監督 1997 (120min) タガログ語(フィリピノ語)

「フィリピン市民社会の再検討 - スラムの視座から」[東南アジア学会関西例会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年4月18日(土)13:30~17:45
会 場:豊中市千里文化センターコラボ1F 集会室
http://www.city.toyonaka.osaka.jp/top/jinken_gakushu/kouminkan/senri/gaiyou.html

「フィリピン市民社会の再検討 - スラムの視座から」

フィリピン市民社会をめぐっては、特定の規範を備えた「市民」による活発結社的活動が民主主義に寄与するという市民社会論が人口に膾炙してきた。しかし、こうした市民社会論は、その中間層的・NGO的バイアスが市民社会における深刻な対立と矛盾を隠蔽しがちな問題をはらんでいる。本報告では、スラムに居住する都市貧困層の視座に基づいて、階層間の道徳的対立(日下)、NGOや住民組織間の対立(木場)を分析し、フィリピン市民社会論の問題を明らかにすると同時に、市民社会における対立が民主主義と共存する条件を考察したい。

報告1
日下渉氏(京都大学グローバルCOE研究員)
「マニラ首都圏における階層意識 - 道徳的対立の「揺らぎ」」
報告2
木場紗綾氏(神戸大学大学院)
「マニラ首都圏のスクワッター運動:「組織するもの」と「組織されるもの」
の戦略」

報告1要旨
従来のフィリピン市民社会論の多くは、道徳的「市民」の政治参加に可能性に期待を寄せるものであった。しかし、道徳的に正しい「市民」という概念は、道徳的に正しくない「非市民」の概念も作り出し、両者の道徳的対立を招くジレンマがある。
道徳的対立とは、自らを「あるべき政治」を希求する道徳的に正しき「我々」として認識する一方で、敵対勢力を堕落した政治の温床である悪しき「彼ら」として認識するような対立である。経済的対立は配分調整によって妥協も可能であるが、善悪をめぐる道徳的対立は「彼ら」の正統性を否定するために硬直したゼロ-サム対立になりやすい。
こうした道徳的対立の構築が、マニラ首都圏の中間層と貧困層との間で観察できる半面で、それは必ずしも一面的に貫徹しているわけではない。本報告では、マニラ首都圏の中間層と貧困層のナラティブに基づいて、道徳的対立の構築の不全、道徳的対立に対する戸惑いや反発といった「揺らぎ」の側面を明らかにしたい。

報告2要旨
本報告は、従来のフィリピン市民社会論者が積極的に説明してこなかった「組織するもの」と「組織されるもの」の差異を所与のものとし、スラムにおける住民運動という集合行為の発生や帰結を、「組織する側」としての社会起業家の能力や政治機会といった外部要因からでなく、異なるインセンティブを有する「組織するもの」と「組織されるもの」のゲームの帰結として説明することを目的とする。なぜ、フィリピンの都市貧困地区では政治的集合行為が実現しているのか。都市貧困者はいかなる条件下で、集合行為によって自らの利益を実現できるのか。同一地域において複数のNGOや政治組織が貧困層を組織化しようと競合し、対立や組織の分裂が起こる場合、運動にはどのような変化が起こるのか。本報告では、マニラ首都圏の複数のスラムでのフィールド調査を基に、これらの問いに答えることを試みる。

世話人:
片岡樹
倉島孝行
蓮田隆
速水洋子


Special Seminar (関連する学会・研究会など)

  • 印刷用ページ
English Page>>
/en/article.php/20090413

「第1回バランロンポ研究会」(関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年4月7日(火)13:30~15:00
会 場:共同棟4階セミナー室

「スラウェシからジャワへ、ジャワからスラウェシへ」

【発表要旨】
報告者は1995年以来、南スラウェシ州マカッサル海峡島嶼部地域において、漁村に住むムスリム女性の日常宗教実践や小規模経済活動を手がかりとして地域像を明らかにする研究に従事してきた。
2006年からは中部ジャワ震災が契機となり、ジョグジャカルタ特別州村落部において、震災からの社会的復興に関する調査に従事している。
ふたつの調査地に関わるようになった報告者は、図らずとも、ふたつの地域の人々が互いに交流し、行き来するきっかけを提供することになった。
調査地の外にいながら、調査地の中にも関わることになった経験を報告し、点と点を結び、線や面を作り出すような地域研究の可能性を探る。

「中越関係の展開と両国の狭間を生きる華人とヌン族」[日本華僑華人学会 2009年度第1回研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年04月05日(日) 13:30~17:30
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(総合研究2号館4階447教室)

テーマ:中越関係の展開と両国の狭間を生きる華人とヌン族


【概要】
1979年の中越戦争から今年はちょうど30年にあたる。華人や国境をまたいで居住する少数民族はその後10年間両国関係に翻弄されたが、ここ約20年両国関係は大きく改善・発展してきた。今回は、まず背景として鄧報告で現在に至るまでの両国関係を総括したのち、中越国境に居住するヌン族に焦点をあて、かれらの地域による変容のあり方を明らかにする。ヌン族は中国南西部に多数居住するタイ系の壮族と同系で、比較的新しい時代にベトナム側に移住してきたとされる。かれらは50年ほど前までは広東語も話すバイリンガルであり、華人との境界が曖昧な存在でもあった。


塚田報告は、具体的にこの中国側壮族とベトナム側ヌン族の国境をはさんだ交流の近況についてである。また芹澤報告は、ベトナム北部では消え去ったチャイナタウンがますます活気を呈する南部ホーチミン市における、華人の活動の結節点である会館とヌン族の廟に関するものである。ホーチミン市には、1954年に社会主義政権の支配を嫌って南部に渡ったヌン族が住むが、これらヌン族については文化人類学的な研究がほとんどなく実態は明らかでない。この研究会で、北部国境のヌン族とホーチミン市に移住したヌン族の比較研究も進展することを期待したい。


【プログラム】
1:30 開会 趣旨説明、報告者紹介 (司会:伊藤正子会員(京都大学))

1:35~2:25 鄧応文氏報告「中越政治経済関係の現在」
(曁南大学、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科客員教員)

2:35~3:25 塚田誠之氏(国立民族学博物館)報告
「中国広西壮族とベトナム諸民族の交流」(仮題)

3:35~4:25 芹澤知広会員(奈良大学)報告
「ベトナム・ホーチミン市の華人宗教施設 -華人会館とヌン族の廟-」

4:35~4:50 片岡樹会員(京都大学)コメント

4:50~5:30 質疑応答、総合討論

6:00~     懇親会(京都大学百万遍キャンパス周辺を予定)

"The Wa of Myanmar and Culture Loss"[東南アジア学会関西部会例会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年04月04日(土) 14:30~17:00
場 所:京都大学稲盛記念会館(川端通り荒神口角)3階中会議室

発表者:Ronald D.Renard氏 (京都大学東南アジア研究所客員・Former UNODC Wa Project Manager)
演 題:The Wa of Myanmar and Culture Loss


レナード氏は、チェンマイ在住の歴史学者で、タイ・ビルマ国境の少数民族を専門とされてきました。近年、ビルマ・シャン州のワ族地域に国連の仕事で二年間滞在されました。その滞在期を兼ねて、歴史学者の視点から、当地域の少数民族について話をしてくださる予定です。

Abstract:
The Wa are a Mon-Khmer group in Shan State and Yunnan Province. On the
Myanmar side, there are about 350,000 Wa in Wa Special Region 2, along
with about 50,000 Lahu, Akha, Shan, Chinese, and other smaller groups.
Following a ceasefire agreement with Khin Nyunt in 1989, the local Wa
administration has considerable autonomy within its region. The Wa
maintain about 20,000 troops in the Wa Region where Myanmar government
influence is small.

Despite this indigenous authority, the Wa people are in danger of losing
their traditional culture. Major reasons include the remoteness of the
region, the extreme linguistic diversity among the Wa, and the negative
stereotypes outsiders hold on the Wa (such as they are headhunters and
drug runners). Other reasons include the priorities of the Wa leaders,
who often follow the Chinese model, using Chinese currency, Chinese
phones, and having Chinese serve as the language for Wa official
business. Related to this is the expansion of rubber cultivation in the
area, often by Chinese investors in joint ventures with Wa leaders.
Besides having a negative impact on the environment, rubber cultivation
contributes to the “deskilling” of the Wa by which they lose their
traditional way of life. A distrust of outsiders as well as the
disinterest in Wa culture by the Wa leaders contributes to the loss of
Wa ways of life.

The result may well be that the last Mon-Khmer indigenous culture will
have lost its way. This could easily impede efforts to develop the
region economically as well as scholarship on minority cultures in this
part of the world.

世話人・連絡先
片岡樹:kataoka[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
倉島孝行:tkurakura[at]hotmail.com
蓮田隆:hsd[at]cseas.kyoto-u.ac.jp
速水洋子:yhayami[at]cseas.kyoto-u.ac.jp

"Sustainable rural development initiative for natural resource management"[Special Seminar](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
English Page>> 
/en/article.php/20090403

「南アジア周縁地域の開発と環境保全のための当事者参加による社会的ソフトウェア研究」(関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年03月30日(月) 13:30~16:30
場 所:東南アジア研究所・稲盛新棟3階中会議室

「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」
「南アジア周縁地域の開発と環境保全のための当事者参加による社会的ソフトウェア研究」平成20年度研究活動報告会に関するお知らせ

上記研究プロジェクトでは、平成20年度研究活動として、バングラデシュ、ネパールにおいて社会的ソフトウェア構築委員会の結成ワークショップ、バングラデシュにおいては、社会ソフトウェア構築委員会をECF
(Environment Coping Forum)とし、PLA(Participatory Learning & Action)とKJ法により、15の環境関連NGOによる、河川侵食の激しいブラマプトラ川(ジャムナ川)中流域沿岸のガイバンダ地域、サイクロンの高潮被害と河川侵食被害の激しいベンガル湾沿いのハティア島での当事者的簡易調査とその結果の分析にいてワークショップを開催した。その経過と結果について報告します。興味のある方のご参加を募ります。


【プログラム】
発表:13:30~15:30
  1. 趣旨報告「ECFの可能性」:安藤和雄(CSEAS)
  2. ガイバンダ地域でのケーススタディ:南出和余(CIAS)
  3. ハティア島でのケーススタディ:矢嶋吉司(CSEAS)
  4. ネパールでの社会的ソフトウェア構築委員会結成ワークショップ:藤倉達郎(ASAFAS)

Tea Break:15:30~15:45

総合討論: 15:45~16:30

「人類学研究における〈帝国誌〉の可能性」[京都人類学研究会3月例会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年3月27日(金) 18:00~
場 所:京都大学総合研究2号館(旧・工学部 4号館)4階 会議室(AA447)

会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
アクセスマップ:http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

【発表者】三瀬 利之(国立民族学博物館 外来研究員)

【タイトル】
人類学研究における〈帝国誌〉の可能性 ――英領インドのジェントルマン官僚に焦点を当てて――

【コメンテーター】栗本 英世(大阪大学グローバルコラボレーションセンター 教授)

【要旨】
人類学における帝国主義研究は、植民地行政によって被った伝統社会の変化や、植民地主義と人類学との関係を問うものが主流であった。近年、「ネイティブよりの支配者」や「現地人協力者(コラボレーター)」といった行政末端の両義的存在への注目がみられるものの、植民地機構の中枢についての人類学的な研究は、いまだ萌芽的な段階に留まっているといっていいのではないだろうか。統治集団である「植民地行政官」に焦点を当てた民族誌的アプローチは可能であるのだろうか。彼らの社会的出自やハビトゥス、官僚制組織の構造や職場環境などに注目することで何かを明らかにできるのだろうか。本発表では、英領インドにおいて「新しい支配カースト」と形容されたイギリス人高級官僚団(インド高等文官)、なかでもインテリジェンス業務や社会調査に携わった内務省系のエリート官僚と彼らのカースト研究の事例から、<行政官のエスノグラフィー>ないし<帝国誌ethnography of Empire>の可能性を考えてみたい。


【備考】
*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。


【お問い合わせ先】
細田尚美(3月例会担当)
清水展(京都人類学研究会代表)

 

「多元的法体制と法実践の交渉 -フィリピンのムスリムに関わる婚姻事例の考察から-」[第41回 東南アジアの社会と文化研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年3月27日(金) 16:00~18:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
総合研究2号館(旧・工学部 4号館)4階 会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

話題提供者:森正美氏 (京都文教大学)

演題:多元的法体制と法実践の交渉 -フィリピンのムスリムに関わる婚姻事例の考察から-
要旨:
フィリピンのムスリムは、長年にわたり、国家におけるマイノリティとして、様々な権利の承認と実現を求めてきた。本報告で扱う「法」に関わる権利も、その重要な一部を構成している。制度的にみると、慣習法、イスラーム法、国家法やグローバルな国際規範が、いわゆる多元的法体制を構成する形で存在している。またフィリピン南部の混乱は多くの国内避難民や経済移民を生み出してきており、彼らフィリピンのムスリムに関わる法制度は、特定の地理的境界との対応関係だけでは十分にその機能を果たさなくなってきていることは、フィリピンのイスラーム法学者なども指摘するところである。

このような状況をうけて、本報告では、フィリピン・パラワン島南部のムスリムやクリスチャンが混住するバランガイ(barangay)において,ムスリム住民が当事者となる婚姻事例を紹介し,そこにみられる人々の日常的実践を通じて,慣習,イスラーム,国家の「法」などが,どのように解釈され,選択され,相互作用し,多元的法体制の動態を生み出しているのか、またそれらを動かすメカニズムについて、実践と制度の交渉という視点から考えてみたい。

研究会ホームページ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kenkyuukatsudou/syakai-bunka/index.html

備考
・事前の参加予約は必要ありません。
・当日は、資料代として 200円をいただきます。
 

 
[ 研究会世話人]
杉島敬志 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
林行夫 (京都大学地域研究統合情報センター)
速水洋子 (京都大学東南アジア研究所)
伊藤正子 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
片岡樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

「保津川における筏組の実演、試乗会」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第10回研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年3月25日(水)11:00~14:00
集合時間・場所:10:30にJR亀岡駅北口集合

発表者:上田潔(元筏士), 酒井昭雄(元筏士), 河原林洋(亀岡FS研究員)

発表題目:保津川における筏組の実演、試乗会

発表内容:
かつて保津川(桂川)は物資の一大流通経路であった。その一役を担っていたのが材木を運ぶ「筏」である。江戸時代の最盛期には年間約50~60万本の材木が筏によって運ばれたといわれる。今回は、元筏士のお話を聞きながら、昭和の「カン筏」を実際に組み、試乗する。
※通常は12連=約50Mの筏であるが、当日は3連=約10Mの筏を再現予定。


昼食:地元の食材を使ったお弁当を用意いたします。(実費負担)

服装:動きやすい服装。濡れる場合もございますので、着替え等ご持参ください。ウォーターシューズ等があれば便利です。

「生存圏 萌芽・融合ミッションシンポジウム」[第122回生存圏シンポジウム](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 程: 2009年3月19日(木) 09:30-15:10
場 所: 京都大学生存圏研究所 木質ホール3F


Program>>

「映像実践による現代宗教復興現象の解明を通じた地域研究手法の開発」[第六回研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年03月14日(土) 13:30~18:30
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室

お問い合わせ先:religion.visuality[at]gmail.com(お手数ですが、[at]を@に変えてください)
※参加をご希望の方は、お手数ですが事前にご連絡ください。


【キーワード】
内的体験の映像化、変性意識とイメージ、CG・アニメーションの活用、宗教研究における研究/応用・実践

【プログラム】
発表要旨は、研究会ホームページ
http://www013.upp.so-net.ne.jp/religion_media/upcoming-events.htm)をご覧下さい。

1.上映・発表
蛭川立(明治大学准教授)
2.上映・解説
松木靖明(株式会社EYEdentify代表取締役・VFXスーパーバイザー/映像演出)
http://www.eyedentifyinc.com/wp/japanese/ceo_jp/

【コメント】
中牧弘允(国立民族学博物館教授)
東畑開人(京都大学大学院教育学研究科博士後期課程)
土佐尚子(京都大学学術情報メディアセンター教授)
中津良平(シンガポール国立大学インタラクティブメディア研究所所長)

「学問のつながりのユニークさ:それがつくる明るい未来」(関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
掲載:読売新聞,2009/04/04
掲載:読売新聞,2009/04/04

日 時:  2008年3月14日(土) 10:00~17:25 

会 場:  名古屋 名鉄ホール(JRなどの名古屋駅前、名鉄百貨店本館10階)
詳細>>http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/sympo/


○プログラム
10:00~10:15 開会挨拶
松本 紘(京都大学総長)
藤井 信孝(京都大学副学長)

10:15~11:00
田中 雅一(人文科学研究所教授)
「セックス―語りたい? 語れない?」

11:00~11:10 休憩

11:10~11:55
矢野 浩之(生存圏研究所教授)
「植物で自動車を創る! ―生物の力を借りる材料開発― 」

11:55~12:40
幸島 司郎(野生動物研究センター教授)
「野生動物に学ぶ―雪虫からイルカまで―」

12:40~14:10 昼食休憩

14:10~14:55
杉原 薫(東南アジア研究所教授)
「人類が生き延びてこられたのはなぜか
―グローバル・ヒストリーの新しい問い―」

14:55~15:40
益川 敏英(京都大学名誉教授・元 基礎物理学研究所長)
「素粒子論研究の想いで」

15:40~15:55 休憩

15:55~17:20
パネルディスカッション
「学問のつながりのユニークさ:それがつくる明るい未来」
コーディネーター: 代谷誠治(原子炉実験所長)
ゲストパネリスト: 山脇幸一(名古屋大学大学院理学研究科教授)
宇川 聡(読売新聞大阪本社 編集委員)
パネリスト: 田中雅一
矢野浩之
幸島司郎
杉原 薫

17:20~17:25 閉会挨拶
石原 和弘(防災研究所長)

京都大学HP>>http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2008/090314_1.htm

 

 

「革命イランにおける「中道派」の模索――分析枠組みの構築に向けて」[京都大学イスラーム地域研究センター・ユニット2「中道派」研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年03月07日(土)13:00~17:00→12:00~15:00
場 所:大阪大学箕面キャンパス(旧大阪外国語大学) B棟6階 南アジア専攻共同研究室
共 催:大阪大学「民族紛争の背景に関する地政学的研究」

箕面キャンパスまでの道のり:
http://www.osaka-u.ac.jp/jp/accessmap.html
キャンパスマップ:
http://www.osaka-u.ac.jp/jp/annai/about/map/minoh.html

【発表】
発表1:黒田賢治(京都大学)
「革命イランにおける「中道派」の模索――分析枠組みの構築に向けて」
発表2:小倉智史(京都大学)
「前近代の『中道派』をめぐる三つの問題――「帝国」支配下の対応、土着信仰への浸透、シーア派的慣習をめぐる言説」

「長江の夢」[第24回 映像なんでも観る会] (関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年3月4日(水) 16:30~ 鑑賞後監督によるトーク、質疑応答あり
場 所:京都大学 稲森財団記念館3階 大会議室
アクセスマップ:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm
共 催:総合地球環境学研究所・中国環境問題研究拠点

脚本・監督・製作:馮艶(フォン・イェン)
言 語:中国語、日本語 字幕: 日本語
時 間:85分
参 考:http://www.yidff.jp/97/cat051/97c057.html

今回の観る会は、馮艶(フォン・イェン)監督をお招きして、同監督による「長江の夢」を観ます。「長江の夢」は同監督の2007年の作品で、山形国際ドキュメンタリー映画祭をはじめとする、各国の映画祭の受賞作品「長江にいきる-秉愛(ビンアイ)の物語-」の原点になる作品です。両作品とも、三峡ダム建設によって移住計画の対象となった人々の物語ですが、「長江にいきる-秉愛(ビンアイ)の物語-」がビンアイという一人の女性に焦点をあててえがかれているに対し、「長江の夢」は様々な背景を持つ家族が登場しています。
「長江にいきる:秉愛(ビンアイ)の物語」は、3月下旬より大阪の第七芸術劇場、京都シネマ、神戸アートビレッジで公開予定です。「長江にいきる:秉愛(ビンアイ)の物語」関西公開に先立って、監督とともに観る今回の会、お知り合いの方にも声をかけていただき、ぜひご参加ください。

馮艶(フォン・イェン)監督のプロフィール【山形国際ドキュメンタリー映画祭サイトより】
1962年天津生まれ。天津の大学で日本文学を学んだ後、日本に留学。1988年から13年間日本に滞在し、京都大学大学院経済学研究科博士課程で農業経済学を研究する。
1993年の山形国際ドキュメンタリー映画祭でドキュメンタリー映画作家小川紳介(1935~1992)の語りを収録した『映画を穫る―ドキュメンタリーの至福を求めて』(山根貞男編集・筑摩書房)と出会い、触発されて中国語に翻訳し台湾で出版する。
1994年、映像ジャーナリストの集団アジアプレス・インターナショナルに入り、写真とビデオ制作を学び、ドキュメンタリー製作を開始。学校に行けない子どもたちや、三峡ダムで水没する長江沿岸部など中国農村部の人々の暮らしを撮り続ける。
現在三峡移民を描く一連の作品群の集大成となる『長江の女たち』(仮題)の編集中。

問い合わせ先:京都大学東南アジア研究所 北村

「イラン・イスラーム革命30周年――中東諸国への政治・経済的インパクト」[NIHUプログラム「イスラーム地域研究」京都大学拠点(KIAS)ユニット1「国際関係」ワークショップ](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年02月28日(土)10:00~18:00
場 所:京都大学本部構内総合研究2号館(旧工学部4号館)4階会議室(AA447)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/contents/tariqa_ws/access_map.pdf


イラン・イスラーム革命が起こってすでに30年が経過しました。
2009年がイラン・イスラーム革命30周年にあたるからということだけではなく、あの革命をもう一度考え直してみることは意義のあることではないでしょうか。
NIHUプログラム「イスラーム地域研究」京都大学拠点(KIAS)ユニット1「国際関係」は、イラン・イスラーム革命30周年研究会を発足させ、この一年間、政治的・経済的・文化的にイラン・イスラーム革命がどのような影響を他の国や地域に及ぼしたのかを考えていきたいと思っています。
その皮切りに、「イラン・イスラーム革命30周年――中東諸国への政治・経済的インパクト」と題するワークショップを企画いたしました。
このワークショップで自由に問題提起を行い、これからの研究の足場にしたいと考えております。
さまざまな分野の研究者の方のご参加をお待ちしております。
下部にプログラムを付けておきますので、詳細はそちらをご覧ください。

【プログラム】
10:00-10:10 開会の挨拶:小杉泰(京都大学)
10:10-10:30 趣旨説明:末近浩太(立命館大学)
10:30-11:15 発表1:松永泰行(東京外国語大学)
「イラン・イスラーム革命から30年――研究史とインパクト」
11:15-12:00 発表2:酒井啓子(東京外国語大学)
「イスラーム革命とサダムの30年――イラクの遅れてきた革命」

12:00-12:45 昼食

12:45-13:30 発表3:青山弘之(東京外国語大学)
「シリア――東アラブにおける覇権追求と革命イランの戦略的パートナーシップ」
13:30-14:15 発表4:末近浩太
「革命の意味をめぐって――シリア・イスラーム革命とイラン・イスラーム革命」 (仮題)
14:30-15:15 発表5:細井長(国学院大学)
「革命後におけるイランと湾岸アラブ諸国との経済関係」
15:15-16:00 発表6:松尾昌樹(宇都宮大学)
「オマーンとイラン革命」
16:00-16:45 発表7:保坂修司(近畿大学)
「湾岸安全保障とシーア派ファクター」

16:45-17:00 break

17:00-18:00 総合討議:討論者 小杉泰

「湖北・山里の水と生き物と人のかかわり」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第8回研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年2月27日(金)16:00~19:00
場 所:守山フィールドステーション(滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から
徒歩5分)

発表者:永井邦太郎(摺墨山菜加工生産組合)

発表題目:「湖北・山里の水と生き物と人のかかわり」

発表内容:
永井邦太郎さんは、余呉町の摺墨(するみ)に生まれ、農業と山仕事に従事さ
れてきた。昭和30年代からだんだん農業も山仕事も変わって、機械化されたり人
工林化されたりしてきたが、現在に至ってみると、いかに昔のやり方が水や命の
めぐりを大事にする方法だったかがわかる。暮らしについてもそうである。この
頃は、子どもたちに昔の暮らしや山の大事さを伝えようと、炭焼きや広葉樹の植
樹を教えている。
また、余呉町では、昭和40年代半ばまで焼畑でカブラの在来品種、ヤマカブラを
栽培しきたが、摺墨山菜加工組合でその後もヤマカブラを守り続け、一昨年から、
高時川最上流で焼畑を復元した。
今年は老齢化した広葉樹林を伐採して焼畑にして若返らせる計画で、これについ
ても話していただきます。

「ベトナムにおける族結合の出現とその確立についての一試論」[次世代の地域研究研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年2月24日(火)  13:30~18:00
場 所:京大東南アジア研究所 稲盛財団記念館 小会議室330

報告者:
蓮田隆志 京大東南アジア研究所
「ベトナムにおける族結合の出現とその確立についての一試論」(仮)

太田信宏 東京外大アジア・アフリカ言語文化研究所
「近世南インドにおける権力者の生き残り戦略」(仮)

コメンテーター:
坪内良博 甲南女子大学
江藤彰彦 久留米大学経済学部


1)蓮田報告
「ベトナムにおける族結合の出現とその確立についての一試論」(仮)

要旨
現代北部ベトナムの村落社会を見る上で重要な要素にゾンホdonghoという
父系同族集団がある。ゾンホはしばしば無前提・非歴史的にベトナム人の
伝統的親族組織形態とみなされてきたが、日本の研究者は現地調査を通じて、
ゾンホ成立・普及の歴史性を明らかにしてきた。また、90年代以降頓に盛行を
見せた近世論においては近現代の人間が「伝統」と見なす諸要素が成立する
時代として近世を捉える視角が提起された。

現在ゾンホと称される人的結合形態の成立・普及において階層差・時代差が
あったことはもはや明白といえるが、ある特定の同族結合形態が、族の資力や
文化資本蓄積の度合いに応じて水が低きに流れるように支配階級から庶民へ、
中心から周縁へと普及していったとも限らない。成立の契機や形態・性格・自己
規定などにおいて別種であった各種同族結合が歴史を通じてゾンホという概念
に収斂した可能性もまた考慮せねばならない。だが、各歴史段階・各階層・各地
域のゾンホ乃至同族結合が何を契機として成立し、いかなる回路を通じて維持・
強化されてきたのか/こなかったのかは十全に明らかにされたとは言い難い。
かかる課題に答えるためには、族結合の出現・展開を個別の族ごとに跡付け・
分析し、それら集積してゆくほか無いのが現段階である。

ベトナムにおいては、16世紀初頭に始まった戦乱で前期黎朝が倒れたが、
これを奪った莫朝と後期黎朝の並立・抗争、莫朝没落後は後期黎朝の正朔を
奉じる鄭氏政権と広南阮氏との戦争が開始されるなど、100年以上に渡って
戦乱が継起し、これに伴って支配階層の大幅な入れ替えが起こった。本報告
は家譜史料に依拠しつつ、良舎鄧氏という一族を主として取り上げ、その族結合
の成立・展開そして族としての自己規定に注目しつつ族人の行状を具体的に跡
づける。鄧氏は16世紀半ばに歴史の表舞台に登場した新興勢力であるとともに、
18世紀末まで後期黎朝の政権中枢に座を占めた名族でもある。かかる一族の
勃興・盛衰を闡明することは上記課題の一端に答えるとともに、後期黎朝におけ
る支配階層の性格を明らかにし、王朝の政権構造解明にも資することになろう。

2)太田報告
「近世南インドにおける権力者の生き残り戦略」(仮)

要旨
本報告では、近年のインド「近世」史研究の動向を整理・紹介したうえで、近世期
インドの重層的かつ競争的な政治体系のなかで権力者が自らの存続を図るため
にとった戦略について、文化的価値に関わるものを中心に、南インドから事例を
とって検討する。最後に、他地域の研究を参照しつつ、インド「近世」史研究の
意義と可能性について考察する。

インド史研究において、19世紀からのイギリス植民地期=近代に直接的に先行
する時代を、どのような時間的枠組みで区切り、どのように呼ぶかについて、研究
者間に明確な合意は見れない。ムガル朝衰退とイギリス=インド帝国成立とに挟
まれた18世紀は、かつては政治的混乱と経済的衰退の「暗黒」時代と捉えられる
ことが一般的であった。しかし1980年代以降、そうした捉え方の見直しが大幅に
進み、経済的発展の持続や、各地の自立的地域政権下の支配体制再編などが
指摘されている。そうした18世紀の動向の中に、植民地期近代と連続する側面を
見出す見解が提起され、活発な議論が繰り広げられている。その一方で、18世紀
と先行するムガル朝盛期との関係については、農村地域における在地有力者層
台頭といった両者を貫通する事象の指摘と並んで、18世紀独自の発展を強調する
見解もみられるが、あまり論じられていないのが現状である。政治・経済を中心と
した歴史研究の中で、18世紀は植民地期近代との連続/断絶の視点から論じら
れることが多く、先行するムガル朝盛期と一括して「近世」と把握する見方は必ず
しも一般的ではない。

一方、文化史研究では近年、16世紀から18世紀における新たな展開に着目する
論考が数多く発表され、「歴史」意識の高揚や、既存の学術的体系に対する批判
的再考などが指摘されている。しかしこうした新たな文化的諸潮流の相互関係、
社会的文脈との関わりについては、今後の検討課題として残されている部分が
多い。このように近年のインド史研究では、「近世」という用語が一般化し、植民地
化直前の数世紀を対象とする研究が活発化・多様化しているものの、全体的な
「近世」像が描かれるには至っていない。

こうした研究動向を紹介したうえで、本報告では16世紀から18世紀の南インドに
おいて、権力者たちが勢力争いを繰り広げる中で、自らをその他の権力者や社
会集団、諸制度(宗教的権威を含む)との関係性の中でどのように位置づけ、
「正統化」しようとしていたのか、文化的価値に関わる次元での生き残り戦略を
検討する。戦略の多様性・多元性を確認した上で、そうした多様性・多元性が
見られる近世を、「近世」というひとつの時代区分で括ることの意義と可能性
(あるいは限界)について、南アジア以外の地域を対象とする近世史研究を参照
しつつ考察する。



 次世代の地域研究研究会
小林 知
河野元子

"The Making of East Asia: from both Macro and Micro Perspectives"[日タイ拠点大学交流事業の最終セミナー](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

「生存基盤科学に資する研究・教育に関する潜在的ニーズの 「見える化」プロジェクト 公開セミナー」(関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年02月20日(金) 12:30~15:00
場 所:宇治キャンパス総合研究実験棟講義室CB207
(簡単な昼食を用意してあります)


【プログラム】
12:30 概要・経緯説明および趣旨説明 
小西哲之(生存基盤科学研究ユニット長)
12:40 生存基盤科学に資する研究・教育に関する潜在的ニーズの「見える化」
(生存基盤ユニット助教によるまとめ発表)
亀井敬史(生存基盤科学研究ユニット助教)
12:50 各研究所長からご意見1
13:00 個別ワークショップの成果報告(各10分)
・化学研究所 山内貴恵助教
・エネルギー理工学研究所 亀井敬史助教
・東南アジア研究所 鈴木玲治助教
・生存圏研究所 鈴木史朗助教
・防災研究所 小林健一郎助教
13:50 全体討論 コーディネータ:小西ユニット長
・各研究所長からのご意見2
・会場からの質問等に基づく議論
15:00 終了

「なにがアグロフォレストリーへの移行を支えたのか」[東南アジアの自然と農業研究会 第138回定例会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年02月20日(金) 16:00~18:00
場 所:東南アジア研究所 稲盛財団記念館 中会議室
*今回は新棟が会場となりますのでご注意ください。
(京都市左京区吉田下阿達町 46 川端通り荒神橋東詰め)

話題提供者: 近藤 史
(神戸大学大学院農学研究科地域連携センター)

話 題:「なにがアグロフォレストリーへの移行を支えたのか
―タンザニア南部・焼畑農耕民の社会生態史―」


「家族からみる社会変容―地域の視点からー」[京都大学地域研究統合情報センター研究員企画共同研究](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年02月20日(金) 13:00~17:00
場 所:京都大学稲盛記念会館(川端通り荒神口角)CIAS会議室

テーマ:家族からみる社会変容―地域の視点からー


【発表者】 
1.川村千代 (京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科 博士課程)
ジャワ都市部の家族再考-伝統バティック産業地域の20世紀

2.藤井美穂 (京都大学地域研究統合情報センター 研究員)
フィリピン・ココヤシ栽培小農村における家族の変容

3.木曽恵子 (京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科 博士課程)
誰のための「出稼ぎ」か―東北タイ農村の既婚女性にみる移動の選択と「家族」の変容

4.松尾瑞穂 (日本学術振興会 京都大学人文科学研究所)
親子関係から夫婦関係へ―インド村落における不妊と「つながり」の変容

【コメンテーター】
小池誠氏 (桃山学院大学)
馬場雄司氏(京都文教大学)

問い合わせ先:
藤井美穂 (京都大学地域研究統合情報センター 研究員)




「スルタン租借地をめぐる訴訟群:インドネシア・北スマトラ州におけるアダット復興とスルタンの帰還」[東南アジア学会関西部会2009年2月例会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年2月14日(土) 13:30-17:45
場 所:京都大学稲盛記念会館(川端通り荒神口角)3階中会議室

[報告1]高野さやか(東京大学大学院)
「スルタン租借地をめぐる訴訟群:インドネシア・北スマトラ州におけるアダット復興とスルタンの帰還」
コメンテーター 杉島敬志氏 (京都大学)

[報告2] 泉川晋(広島大学大学院)
「1930年代東ジャワにおける日本人物産商の活動について-農産物取引からのアプローチ-」
コメンテーター 水野広祐(京都大学)

要旨1[高野さやか]
スハルト体制崩壊後のインドネシアでは、民主化と地方分権が重要な課題となっている。そしてその動きのなかで、地方政治のよりどころとして、あるいは中央への対抗原理として、国内各地のアダットを再評価する活動が報告されている。
本発表では、北スマトラ州・メダンとその周辺で進行中の「スルタン租借地」をめぐる訴訟群を事例として、インドネシアの都市部におけるアダットの発現のしかたについて論じたい。
スマトラ島東岸部は、植民地期にタバコ・プランテーションの開発が大規模に行われたことで知られ、このことが現在まで継続する土地問題の背景にある。土地問題への対応は社会状況を反映して変化してきたが、現在では、デリ王国のスルタンとムラユ系の住民団体が、国営企業や不動産デベロッパーを相手に訴訟を提起している。
本発表では、一連の土地訴訟の経過について整理し、関係者の活動がどのような経緯から生まれ、それがどのような論理に支えられているのかについて分析する。一度は失われたスルタンと住民の協力関係は、どのようにして復活したのだろうか。多民族都市・メダンにおいて、彼らはどのような主張を展開しているのだろうか。
ここから明らかになるのは、アダットを旗印にした先住民団体と、法(フクム)を掲げる国家との対立ではない。アダットをよりどころとする主張もまた、内部に対立を内包しており、それぞれがアダットにも、フクムにも依拠しているという、アダットとフクムとの境界が曖昧になった状況なのである。

要旨2[泉川晋]
近年のインドネシア経済史研究では、流通や貿易に関するテーマに注目が集まっている。そのなかで、商社や商人など、実際に流通を担っていた存在への関心も高まってきている。そのうち、1930年代の植民地経済に関するトピックでは、日本人商人の活動が活発になった、ということが言及されている。つまり、1929年の世界恐慌に起因する現金不足から、住民は生活水準を維持するために安価な日本製品を使うようになった。その結果、自国製品を販売する日本人の流通面でのプレゼンスが高まったとされている。
この場合の日本人商人とは、日本製品を小売する商人を意図している場合が多い。しかしながら、東ジャワでは、「物産商」と呼ばれる農産物買付兼日用品販売を生業とする商人や精米業を営む日本人が存在していた。この地域は、オランダ領東インドの中で日本人が最も多く住んでいた地域である。また、オランダ植民地文書の中では、彼らの活動は農村経済に対して大きな影響を持っていたと記されている。
にもかかわらず、従来の研究ではその活動に若干触れられているものの、詳細な検討がなされておらず、彼らが如何に農産物流通に関わっていたのか、という点も分析がなされているとは言いがたい。
そこで本報告では、マラン理事州ルマジャン県在住の日本人物産商によるトウモロコシと籾の取引から、1.彼らの活動と農村での流通構造との関わり2.そのなかでの日本人物産商の位置づけ、を検討することとする。


世話人・連絡先
片岡樹
倉島孝行
蓮田隆
速水洋子

「地域研究では「思い入れ」をどう表現するか」[地域研究方法論研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

人はなぜ地域研究に引きつけられるのか。「就職がいいから」でも「研究費がとりやすいから」でも、ましてや「ほかの研究科の入試に落ちたから」でもないはずです。地域研究は、研究者、研究対象、そして研究成果を利用する人々のいずれにとっても魂の救済になる学問実践なのだという希望が見えたために違いありません。
ただし、その希望が一時的に見えにくくなっている人もいるかもしれません。その原因の1つには、地域研究では何をやればいいのか、何をやったら地域研究として認められるのかについて、明確な基準がわからないということがあるのではないかと思います
このことは、学問的ディシプリンとしての地域研究の確立と関係しています。「地域研究はディシプリンであるかないか」についてはいろいろな立場や考え方があるでしょうが、この研究会ではこの問いはひとまず棚上げにしておきます。その上で、「地域研究」という名前の学問分野が10年後も20年後も残るようにするにはどうすればいいか策を練るのではなく、「地域研究」の名のもとで現在行われているさまざまな営みをとり出し、次世代に継承可能な形で言葉で記述することがこの研究会の目的です。
この研究会で取り組むべき課題はたくさんありますが、いずれも地域研究に携わる組織や人々の協力なしに実現できません。研究会の本格的な活動に先立って、まずは地域研究に関連する大学院の研究科をいくつか訪れて、地域研究を教えたり学んだりしている現場の人たちとの議論を通じて、地域研究の方法論として何が求められているのかを考えたいと思います。
東京大学駒場キャンパスでの第1回研究会に続き、第2回となる今回は早稲田大学早稲田キャンパスで行います。

日時  2008年2月10日(火) 14:00~17:00
会場  早稲田大学・早稲田キャンパス 26号館(大隈記念タワー)502号室
(地下鉄・早稲田駅より徒歩5分、JR線・高田馬場駅より学バス利用、終点・早大正門駅より徒歩1分)
http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html

話題1 山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
「地域研究では「思い入れ」をどう表現するか」
話題2 柳澤雅之(京都大学地域研究統合情報センター)
「地域研究は科学か?」
話題3 久保慶一(早稲田大学政治経済学部)
「「フィールドワーク」を分解する――バルカン政治比較研究の視点と経験から」
討論

主催 地域研究コンソーシアム・地域研究方法論研究会
共催 京都大学地域研究統合情報センター・共同研究プロジェクト「地域研究方法論」
問合せ先 山本博之、久保慶一

報告要旨

「地域研究では「思い入れ」をどう表現するか」(山本博之)
定義に従って切り取られた対象を相手に厳密な検証を進める型の研究と異なり、地域研究は(たとえその対象がより大きな全体社会の部分集合にすぎないとしても)対象に全体性を見出そうとする。そのためもあって、地域研究では書き手の「解釈」や「思い入れ」を完全に排除して結果を出すことは現実的でない。では、地域研究では「解釈」や「思い入れ」をどのように研究に組み入れてきたのか。心を打つ論文は、よく読むと、議論に飛躍があるのではないかと思える箇所がある。実はその部分こそが著者がその論文で一番思いを込めた箇所で、「泣かせる」部分になっていることが少なくない。この報告では、東南アジアのナショナリズム論からいくつかの論文を例にとり、「ぼかしどころが泣かせどころ」の実際を味わいつつ、
先行研究に隠された課題を読み解く試みとして、自らの研究を例にとって考えてみたい。

「地域研究は科学か?」(柳澤雅之)
厳密な客観性と再現性が求められる自然科学は、地域ごとに状況が異なり事象の再現性もきわめて少ない地域社会の研究をどのように進めてきたのか。本報告では、自然科学者による地域研究を題材にして地域研究の「科学」性について検証することで、地域研究の方法論を考えるというアプローチをとる。客観と主観、再現性と特殊性、あるいは普遍性と個別性の二項対立を超えて地域研究を推進するためには、ディシプリン間の整合性、あるいはディシプリンと地域社会の論理の整合性をとり、地域社会をより広域の社会の中で相対化することが必要である。

「「フィールドワーク」を分解する――バルカン政治比較研究の視点と経験から」(久保慶一)
地域研究の方法論の確立にとっての一つの重要課題は、要となる「フィールドワーク」の方法論の確立であろう。しかし、実施方法が千差万別のフィールドワークについて、無限の固有性を越えて方法論を確立することは可能だろうか。本報告は、この点について考察するために、「フィールドワーク」を報告者なりに分解することを試みたい。本報告は、それを二つの点から試みる。第一は「フィールドワーク」と「机の上の作業」の関係である。地域研究で有益な成果をあげるためには、両者の間に有機的な連関が必要と考える。第二は「フィールドワーク」の実践論である。調査を実施する際に研究者はどのような点への配慮が必要なのか。そうした実践論の部分こそ、経験の体系化と世代間の継承が必要であると考える。そこで本
報告では、フィールドワークの実践論において検討されるべき点は何かについて、自らの経験や失敗談なども交えて考えてみたい。

「感染症国際協力最前線:新型インフルエンザを例として:歴史・生態・共生の視点から」[第14回近畿熱帯医学研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年2月7日(土) 14:00~17:00
場 所: 京都大学稲盛記念館3階中会議室

14:00  山本太郎(長崎大学熱帯医学研究所 国際保健学分野)
                「感染症国際協力最前線:新型インフルエンザを例として:歴史・生態・共生の視点から」
                   
15:20 休憩

15:40 太田伸生 (東京医科歯科大学 国際環境寄生虫学) 
              「アジアで住血吸虫病と闘う」
                   
17:00 閉会

18:00頃~ 懇親会

「地域情報学的手法を用いたベトナム・ハノイの都市変容の解明 」[ ベトナム・ハノイプロジェクト研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年2月4日(水) 14:00~18:00
場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟1階会議室
参加対象:オープン

基盤(S)地域情報学の創出研究会・地域研究統合情報センター全国共同利用研究共催
「ベトナム・ハノイプロジェクト研究会」

基盤研究(S)地域情報学の創出(代表:東南アジア研究所教授・柴山守)の取り組みとして,下記の研究会を地域研究統合情報センター全国共同利用研究との共催で開催いたします。
本研究会では,基盤研究(S)「地域情報学の創出」のコア研究として,ベトナム・ハノイの19-20世紀にわたる都市形成過程に焦点をあてた研究の今年度の活動報告を兼ねた成果発表を行います.また、地域研究統合情報センター全国共同利用研究「地域情報学的手法を用いたベトナム・ハノイの都市変容の解明」(代表:生存基盤科学研究ユニット研究員・米澤剛)の成果報告も行います。
ベトナム及びハノイの研究者のみならず,情報学やGIS/RSの地域研究への応用を考えておられる方,または情報学の視点からできることに興味のある方,若手研究者,大学院生など多数のご参加をよろしくお願い申し上げます。

報告者
1.米澤 剛(生存基盤科学研究ユニット研究員)
「ハノイの地形と地下構造」

2.大田省一(東京大学生産技術研究所助教)
「ハノイ大堤防の変遷(仮題)」

3.桜井由躬雄(東京大学名誉教授)
「ハノイ・オールドタウンの中心軸(チュックチュンタム)」

4.柴山 守(東南アジア研究所教授)
「ハノイ・プロジェクト総括と今後の展望」


(研究会終了後、懇親会を予定)

問い合わせ先:米澤 剛
 

「長期休閑型の焼畑移動耕作が森林植生の長期的変化に与える影響 ―ミャンマー・バゴー山地のカレン集落の事例―」[東南アジア学会 関西部会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月31日(土) 13:30~17:45
場 所:京都大学稲盛記念会館(川端通り荒神口角)3階大会議室

[報告1]
鈴木玲治(京都大学 生存基盤化学研究ユニット・東南アジア研究所)

テーマ: 長期休閑型の焼畑移動耕作が森林植生の長期的変化に与える影響
―ミャンマー・バゴー山地のカレン集落の事例―

コメンテーター: 倉島孝行 (京都大学東南アジア研究所)

要旨
世界有数のチーク産地であるミャンマー・バゴー山地では、森林伐採や焼畑は厳しく制限されているが、19世紀末に国有林内での焼畑耕作が特別に認められたカレンエリアでは、今日でもカレンの人々による長期休閑型の焼畑が営まれている。本報告では、詳細な現地調査と衛星画像によるリモートセンシングを組み合わせ、カレンエリア内のS村で営まれる焼畑移動耕作が森林植生の長期的な変化に与えてきた影響を解析することを目的とする。
1989-2006年の衛星画像からS村の土地被覆の変化を解析した結果、木本が優占する群落の面積は1989年から2001年まで徐々に減少したものの、その後はわずかながら増加傾向にあることが確認された。また、過去20年間で焼畑に伐開されなかった場所(便宜上、残存林と呼ぶ)は村落面積の約13%にあたる657.5haであった。村落中心から約1km圏内は水源涵養や薪炭採取のための村落共有林として保全されており、その外側では村落中心から離れるほど残存林の面積割合が高い傾向を示した。また、近年はタケの優占する比較的若い休閑地で焼畑を開く世帯が増えていることが確認された。残存林を新たに伐開する余地は十分にあると思われるが、残存林の多くは村落中心から遠いため、村落中心付近に多く分布し、伐採が容易でよく燃えるタケ群落が好んで伐開されているのである。このようなタケの伐開は、休閑期の早期の植生回復を促している可能性が高い。また、現地調査で確認された伐採木の高伐りや尾根筋の森林の保全なども、休閑期の植生回復や土壌保全に寄与していると考えられる。
このような土地利用の結果、集落中心から約1km圏内は保全林、保全林の外側には休閑期12年程度で高頻度に焼畑が営まれるタケが優占する休閑林が卓越し、さらにその外側には休閑期間が比較的長く、木本が優占する休閑林が形成されている。様々な遷移段階の休閑林の存在は種の多様性を高める役割を果たしており、休閑林からの有用植物の採取も認められた。長期に及ぶ焼畑移動耕作の結果、かつてのチーク天然林は姿を変えたが、2001年以降は木本が優占する群落の減少は認められず、S村周辺の森林植生は伐採と回復がほぼ均衡した状態にある可能性が高い。現状の人口密度が維持される限りは、持続的な焼畑移動耕作が可能といえるだろう。

〔報告2]
増野高司(国立民族学博物館・外来研究員)
タイトル:タイの森林保護政策と山地住民の農地利用:ヤオ族の事例
コメンテーター:福島万紀(京都大学大学院農学研究科)

要旨
東南アジア各国において,森林保護政策をはじめとした国家政策の影響により,住民は従来慣習的に利用してきた農地や林地を自由に利用することが困難となってきている.特に山地において広く営まれてきた焼畑は,耕作地に加えて休閑地が見られることや,森林植生を伐採・焼却することから,国家が推進する土地管理になじまないものといわれている.本報告は,タイ北部に位置するヤオ族の山村を事例として,住民の農地利用の変化を示すことから,森林保護政策を中心とした国家政策に対する住民の対応を明らかにすることを目的とする.具体的には,1954年から2005年にかけての,住民の農地利用の変遷が示される.そのうえで,森林局が水源地の森林を保全することを目的として,1990年代から管理を始めた水源管理域と,これに対する住民の対応を世帯レベルで明らかにする.そして,山村での生活がどのように変化し,かつ維持されてきたのかについて議論したい.

世話人:
倉島孝行
蓮田隆
片岡樹 
速水洋子

「漁師納得の外来魚活用-防災備蓄食糧としての缶詰-」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第8回研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年1月30日(金)16:00~19:00
場 所:守山フィールドステーション(滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から
徒歩5分)

発表者:戸田直弘(琵琶湖漁師)

発表題目:漁師納得の外来魚活用-防災備蓄食糧としての缶詰-

発表要旨:
1983年、琵琶湖でブラックバスを確認。その後、外来魚は10種に増え、爆発的に繁殖した。同時に在来魚の漁獲量は20年のうちに半減する。危機感を抱いた漁師は、1984年に駆除を開始。翌年から国や県が燃料や網の補修費用の補助を始めた。
県の本格的な外来魚対策事業も始まり、2002年には県漁協への補助金が1億円を突破した。
“漁師が税金で生かされるのは情けないし、申し訳ない。”この思いをつのらせていた県漁連の青年会は、災害備蓄食糧として、駆除した外来魚を活用できないかと考えた。これまで外来魚を漁業資源とはみなさない、という姿勢のもとで、自問自答を繰り返しながらの、試行錯誤が始まった。
これまで琵琶湖に投じられた予算(税金)を、備蓄用の食糧として還元したい、という願いがある。

__________________________
京都大学東南アジア研究所が担当する京都大学生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業(滋賀サイト型機動研究「在地と都市がつくる循環型社会再生のための実践型地域研究」)の研究会を開催致しますので、興味のある方はご参加ください。

ご出席される方は、会場のスペースの関係もありますので、1/28(水)までに世話役を行なっている鈴木玲治までメールでご連絡ください。

"Language, culture and politics in present-day South Africa"[第152回アフリカ地域研究会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ

京都大学アフリカ地域研究資料センター
第152回アフリカ地域研究会のご案内 (This seminar will be held in English)

日 時:2009年1月30日(金)15:00 ~ 17:00 → 15:30~ 17:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
稲盛財団記念館3階318号室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演 題:Language, culture and politics in present-day South Africa
(今日の南アフリカにおける言語・文化・政治)

講 師:Ernst Kotze(エルンスト・コツェ氏)
・Professor, Nelson Mandela Metropolitan University, Port Elizabeth
(ネルソン・マンデラ・メトロポリタン大学(ポートエリザベス)、教授)
・Guest Professor, ASAFAS, Kyoto University
(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、客員教授)

要 約:多文化国家、特にアフリカのようなところでは、言語政策を実行する際には、
常に集団間の力関係が反映されたものになってきた。この点、南アフリカも決して例
外ではない。1994年の民主化以前は、英語とアフリカーンス語が公用語として確固た
る地位を占めていて、それらは知識を得るための手段であった。これは1994年に、英
語とアフリカーンス語以外に9言語を加えた11言語が公用語とされたとき、劇的な変化
が生じた―。しかし、それは本当か。本発表では、今日の南アフリカの社会言語学的
状況を形作ってきた政治・文化上の対抗勢力について概観する。そして現在の状況に
至った社会言語学的要因の分析を簡潔に行い、今後どのような発展が可能であるかに
ついて述べる。そこでは国内における最近の政治上の勢力バランスの変化に焦点を
てる。

 

「気象災害軽減など人間活動の持続可能性に関する研究集会 -南アジア地域を中心として-」[京都大学 防災研究所+生存圏研究所+東南アジア研究所+生存基盤科学研究ユニット共同研究集会](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日時:2009年 1月29日(木)13:30-30日(金)13:00 (予定)
場所:京都大学木質ホール(京都大学宇治キャンパス)

趣旨:近年,バングラデシュにはサイクロンSidr,ミャンマーにはNargisが襲来し,大きな被害をもたらしました.このような気象災害を軽減するためには,大気現象としての自然科学的な理解だけでなく,それが生じる現場についても状況の把握が不可欠です。ここでは, 南アジア域を中心として, 災害をもたらす大気現象から,災害によってブレークする感染症の状況, 農村社会の現状とその動態, 地域植生など生態系の特徴,人間活動の歴史を含めた在地の智恵などまで包括的に発表して頂き, 議論するために,研究集会を企画しました。この研究集会を通じて南アジア域の社会とそれを規定する自然条件の現状を総体として理解し,地域社会の発展に向けた具体的な戦略を明らかにする基礎が築かれることが期待できます。

プログラム
1月29日
13:30-14:40  趣旨説明:林 泰一(京都大学防災研究所)

セッション 1 :座長 村田文絵
13:40  JRA-25再解析によるインド洋熱帯低気圧活動の解析
○釜堀弘隆(気象研究所)・千葉長・高橋清利・山崎信雄

14:00 LONG TERM VARIABILITY INTENSE PRECIPITATION AND OCCURENCES OF
FLOOD IN BANGLADESH AND SURROUNDING AREA
○Roxanna Hoque(首都大学東京・都市環境科学) and Jun Matsumoto

14:20 格子点データを用いた日本陸域の極端気象現象の抽出方法
○奥 勇一郎(京都大学防災研究所)・Kim Sunmin・中北 英一

14:40 インドにおける近年の季節降水量トレンドについて
○福島あずさ(首都大学東京・都市環境科学)・松本淳

15:00 メガラヤ高原南嶺の夜雨とシレットの風の関係
○村田文絵(高知大学理学部)・寺尾徹・山根悠介・木口雅司・林泰一

15:20 バングラデシュ気象局における国内およびGTS気象情報の収集と利用の実情
○林夕路(東洋電子工業㈱)

15:40 休憩

セッション2:座長 林 泰一
15:50 写真で見る伊勢湾台風被害
○加藤 丈朗(朝日新聞名古屋本社)

16:10 極地からみる地球
○中山由美(朝日新聞東京本社)

16:30 20世紀初頭のバングラデシュ・サラソウジュ林地帯における自然環境と人々の暮らし -GIS分析を活用した歴史地理的アプローチ-
○東城文柄(総合地球環境学研究所)

16:50 バングラデシュ農村部における気温と死亡率の関連
○橋爪真弘(長崎大学熱帯医学研究所)・我妻ゆき子・林泰一・
Sajal Saha・Kim Streatfield・Mohammad Yunus

17:10 バングラデシュの洪水害と雨季稲作 ハオール地域の事例
○内田晴夫(農研機構・近畿中国四国農業研究センター)、安藤和雄

17:30 インド亜大陸北東部の気象と人間活動
○林 泰一(京都大学防災研究所)

18:00ー    懇親会:京都大学生協宇治食堂

1月30日
セッション3:座長 宮本真二
09:30 ベンガルの水環境に関する住民の意識構造の分析
○坂本麻衣子(長崎大学工学部)・西川秀次郎・田中貴之・萩原良巳

09:50 バングラデシュの農村部における飲料水ヒ素汚染災害に関する研究
○福島翔(京都大学防災研究所),萩原良巳

10:10 持続的発展のための農業・農村開発における文化と主体性の問題-バングラデシュと日本での試み-
○安藤和雄(京都大学東南アジア研究所)

10:30 バングラデシュ中央部,ジャムナ川中流域における先史時代以降の地形環境変遷と屋敷地の形成過程
○宮本真二(滋賀県立琵琶湖博物館)・安藤 和雄

10:50-11:00 休憩

セッション4:座長 木口雅司
11:00 ヤンゴン近郊でのNargis被害
○石川裕彦(京都大学防災研究所)

11:20 衛星データとモデリングによるサイクロンNARGISの眼の構造解析
○吉田龍二(京都大学防災研究所)・奥勇一郎・竹見哲也・石川裕彦

11:40 ベトナム中部で発生した豪雨とサイクロンSidr との関係について
○金森大成(首都大学東京・都市環境科学)、上米良秀行、安形康、松本淳

12:00 バングラデシュにおける局地的対流性擾乱の発生に伴う総観場の特
○山根 悠介(京都大学次世代開拓ユニット)

12:20 インド・アッサム域からバングラデシュにおけるプレモンスーン降水とSRES下における年流出量と水使用量から見積もられた将来水ストレス人口
○木口雅司(東京大学生産技術研究所)・山根悠介・江口菜穂・林泰一・沖大幹

12:40 閉会の挨拶

「インド亜大陸北東部のブラマプトラ川流域における自然環境とエコシステムについて (Environment and Eco-system over the Brahmaputra River in the Notheastern region of Indian Subcontinent)」[生存圏研究所 第92回定例オープンセミナー](関連する学会・研究会)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月28日(水)

題 目:インド亜大陸北東部のブラマプトラ川流域における自然環境とエコシステムについて
(Environment and Eco-system over the Brahmaputra River in the Notheastern region of Indian Subcontinent)

発表者:林 泰一 (防災研究所・准教授)

The 1st research meeting of modern Middle East,literature(2009/01/24)

  • 印刷用ページ

English Page>>
/en/article.php/20090115145421889

第40回「東南アジアの社会と文化研究会」(2009/01/23)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月23日(金) 16:00~18:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
総合研究2号館(旧・工学部 4号館)4階 会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

話題提供者:吉本康子氏(国立民族学博物館・外来研究員)

演題:異端から正統へ -ベトナム中南部におけるチャム・バニの宗教実践と解釈についての考察-
要旨:
ベトナムの少数民族チャムの一集団であるチャム・バニは、イスラームの要素と精霊等を並存して信仰していることから、仏領期以降の記述において「バニ派」あるいは「古いムスリム」等と称され、「異端」や「変形」といった否定的な形容とともにイスラームの一派として紹介されることが多い。しかし、チャム・バニのアラーに対する信仰と実践のあり方は「宗教職能者」と「在家」という社会を構成する二つの層によって大きく異なっており、人々はウンマの成員としての宗教的自意識も共有していないので、その理解には注意が必要である。

チャム・バニの宗教は、彼らと同じベトナム中部南端の平野に暮らすチャム・バラモンと象徴二元論的な世界観を共有しており、この地域のチャム知識人たちはそれこそがチャムの「正統」な宗教だと主張している。他方で、1960年代には一部のチャム・バニ出身者の間でイスラーム覚醒が起こっており、スンニ派への「改宗」者も誕生した。

諸民族の文化的多元性が容認されはじめ、国家レベルで「文化的アイデンティティの構築」が奨励されるようになったドイモイ以後のベトナムでは、多様性や様々な文化要素の融合といった特徴は、寛容性という積極的な意味を付与される傾向にある。宗教をめぐる言説に着目してみると、チャム・バニの社会に見られるような、原理主義とは逆の方向に形成されるシンクレティックな宗教実践のあり方はベトナムの民族の独自性として積極的に評価されている。

本報告では、宗教をめぐる評価を様々なレベルで検討し、ベトナム中部南端のチャム・バニの社会における宗教文化の再編過程を考察する。

研究会ホームページ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kenkyuukatsudou/syakai-bunka/index.html

備考
・事前の参加予約は必要ありません。
・当日は、資料代として 200円をいただきます。
 

 
[ 研究会世話人]
杉島敬志 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
林行夫 (京都大学地域研究統合情報センター)
速水洋子 (京都大学東南アジア研究所)
伊藤正子 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
片岡樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
王 柳蘭  (京都大学大学院・アジアアフリカ地域研究研究科)

生存圏研究所 第91回定例オープンセミナー(2009/1/21)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月21日(水)

仮 題:森林生態系の撹乱回復過程における捕食者群集の変化
(Changes in predator community under the successional process of forest ecosystem.)

発表者:陀安一郎 (生態学研究センター・准教授)

「災害対応と地域研究」研究会のお知らせ(2009/01/19)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年1月19日(月) 14:00-17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館小会議室Ⅰ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm


主 催:京都大学東南アジア研究所共同研究
「アジアにおける大規模自然災害の政治経済的影響に関する基礎的研究」(代表 西芳実)
共 催:地域研究コンソーシアム地域研究方法論研究会(幹事 山本博之)

【プログラム】
趣旨説明:西芳実(東京大学大学院総合文化研究科「人間の安全保障」プログラム)
報告1:山本理夏(特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン)
報告2:齋藤哲也(JICA専門家/日本工営株式会社)
報告3:飯國有佳子(法政大学非常勤講師)
コメント1:藤田幸一(京都大学東南アジア研究所)
コメント2:岡本郁子(アジア経済研究所)
総合討論

【お問い合わせ先】
西芳実(東京大学)
山本博之(地域研究統合情報センター)
木村周平(東南アジア研究所) 

ドバイ移民社会研究会(2009/1/17)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月17日(土) 13:30~17:00
場 所:京都大学東南アジア研究所 稲盛財団記念館3階 小会議室I
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/about/access_ja.html

プログラム:
13:30-14:30
辻上奈美江氏(アジア防災センター)
「マダムとシャッガーラ:湾岸諸国の外国人労働者とジェンダー問題」

14:40-15:40
嶋田ミカ氏(龍谷大学経済学部)
「湾岸諸国におけるアジア女性労働者をめぐる諸問題―インドネシア人とスリランカ人を中心に―」

15:50-17:00 ディスカッション

問い合わせ先:
堀拔功二(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
細田尚美(京都大学東南アジア研究所)075-753-7333
 

第二回「関西からアフリカのエイズ問題を考える」研究会(2009/1/17)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月17日(土) 14:00~16:40
場 所:京都府国際センター会議室(京都駅ビル9階) http://www.kpic.or.jp/

HIVとともに生きる人びと(HIV陽性者)は世界で3,300万人以上と推定され、その3分の2はサハラ以南のアフリカ諸国で生活しています。またこれらの国では、HIV陽性者が、貧困、不十分な医療、そして偏見といった困難な状況の中で生きてゆくための、さまざまな取り組みが始まっています。

昨年度に続いて2回目の開催となる「関西からアフリカのエイズ問題を考える」のテーマは、「HIV陽性者とともに生きる社会のために」です。エチオピア、ウガンダ、ケニアからの報告を手がかりにして、アフリカのHIV陽性者とともに私たちができることは何か、また彼らの活動から私たちは何を学べるのかを考えてみたいと思います。

このシンポジウムの第一部は、アフリカの三つの国からの報告です。アフリック・アフリカの西真如は、エチオピアの地域住民によるHIV/AIDS問題への取り組みの経験を紹介します。従来のHIV対策が抱える問題を検証し、HIV感染者と非感染者との共存を促す、新たなアプローチを提案します。
リーチアウト・ジャパン代表の外処恵美さんは、ウガンダのHIV陽性者による活動「リーチアウト」の経験について紹介します。リーチアウトのメンバーが訪日した際の報告を交え、ウガンダと日本の若者をつなぐ活動を語ります。
またトゥマイニ・ニュンバーニからは、昨年に続いて、ケニアのHIV陽性者の自立を支援する日本の大学生たちの取り組みについて報告します。陽性者の収入の安定を図るため、2008年夏に現地で立ち上げたマイクロ・ファイナンスのプロジェクトについても紹介します。

第二部は、アフリカ日本協議会の斉藤龍一郎さんにモデレーターをお願いし、参加者とともに「HIV陽性者とともに生きる社会」について考えます。

■プログラム
第一部 講演(14:00-15:45)
(1)西真如(アフリック・アフリカ、京都大学研究員)
「不一致を生きる:エチオピアのHIV/AIDS問題に対する地域住民の取り組み」
(2)外処恵美(リーチアウト・ジャパン代表)
「小さなことは大きなこと:ウガンダのエイズ対策から群馬へ」
(3)青木梨花・西岡健太郎・山本一樹(トゥマイニ・ニュンバーニ)
「ケニアでのHIV陽性者支援:日本の大学生による取り組み」

第二部 討論(16:00-16:40)
「アフリカのエイズ問題を考える」
司会:斉藤龍一郎(アフリカ日本協議会事務局長)


■イベント詳細
第2回「関西からアフリカのエイズ問題を考える」
【日 時】2009年1月17日(土)14:00-16:40(13:30開場)
【会 場】財団法人京都府国際センター会議室(京都駅ビル9階)
【住 所】〒600-8216
京都市下京区烏丸通塩小路下ル京都駅ビル9階
TEL : 075-342-5000 FAX : 075-342-5050
【アクセス】JR京都駅南北自由通路百貨店側エレベーターで9階へ
【地 図】http://www.kpic.or.jp/
【参加費】無料(要申込)

【主 催】
(特活)アフリカ日本協議会
(特活)アフリック・アフリカ
(財) 京都府国際センター

【お申し込み方法】
下記のフォーマットにてご記入の上、「関西からアフリカのエイズ問題を考える参加申し込み」の件名で、お申込ください。電話・FAXでも受付しております。(担当:斉藤)
tel:03-3834-6902 fax:03-3834-6903

(以下フォーマット)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■関西からアフリカのエイズ問題を考える・参加申し込み票■
○お名前
○ご所属
○メールアドレス
○講師への質問、アフリカについての関心事項など(あれば)
 

"Global Crisis in Food and Energy: Thailand-Japan Perspectives" (2009/1/17)

  • 印刷用ページ

English Page>>
/en/article.php/20081204152100936

京都人類学研究会1月例会(2009/01/16)

  • 印刷用ページ

日 時:2009年1月16日(金) 18:00開場 (18:30 開始)
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(京都大学東南アジア研究所キャンパス内)

会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
アクセスマップ:http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/about/access_ja.html

【演題】
人類イヌイト化計画:解放と連帯のための美学

【要旨】
「知識」とは何だろうか。私たちは脱コンテキスト化された「知識」を当たり前と考えることに慣れすぎてはいまいか。「知ってゆくこと」から「知識」を脱コンテキスト化して抽出し、その「知識」を記述したり、伝達したり、継承したり、利用したり、果ては売り買いすることの意味をどこまできちんと考えているだろうか。
この発表では、発表者の調査の成果に基づいて、カナダ極北圏の先住民であるイヌイトのIQ(「イヌイトが知ってきて知りつつあること」Inuit Qaujimajatuqangit)とは何かについて考察しながら、以下のことについて論じ、人類学が目指すべき地平について考える。
(1)IQとは、イヌイト個々人が人間を含めた万物と関係を切り結んでゆくための相互行為の作法のことであり、「知識」というかたちで分離することはできない。
(2)現在、極北圏の環境管理や環境開発の現場やヌナヴト準州政府の運営の現場でイヌイトが主張しているのは、テクノサイエンスや官僚制が万物を管理する作法とは異なるIQという作法に正当性があるということであり、自らの作法が蒸留と区分化の操作によって「知識」に変換されてテクノサイエンスと官僚制の支配と管理の作法に取り込まれることに対する抵抗である。
(3)IQがテクノサイエンスや官僚制と異なる点は、テクノサイエンスや官僚制が意識的な超コード化(もしくは第三項排除)によるものであれ、脱コード化(「帝国」のやり方)によるものであれ、支配と管理(もしくは搾取と抑圧)の様式で万物を秩序化する一方で、IQは偶然を利用する繋がりによって多次元的な平面を多重的にコード化することで、万物と多平面的に接続してゆく様式で万物と交流する点にある。この意味で、IQには、支配と管理の様式で万物を搾取して抑圧してしまうテクノサイエンスや官僚制のやり方とは異なる万物との交流の作法が示されていると言える。
(4)もちろん、テクノサイエンスや官僚制のすべてが悪いわけではなく、その働きによって人類はかつてないほど緊密に結びつき、大きな幸せを手にした。問題は、その作法には支配と管理(搾取と抑圧)の構造が組み込まれていることであり、この構造を固定化することなく流動化して相対化することである。支配と管理の様式が役立つ場合もある一方で、それが固定化してしまうと搾取と抑圧が恒常化してしまうからである。
(5)IQの多次元的接続の作法はテクノサイエンスや官僚制の支配と管理の作法に論理的に先立つとともに包摂するため、IQの作法の多次元的な接続の一部にテクノサイエンスと官僚制の作法を組み込んで相対化することが可能である。これを「人類イヌイト化計画」と呼びたい。この計画はテクノサイエンスや官僚制の近代の作法をIQの多次元的接続の作法で補完するという意味で「人類補完計画」と呼ぶこともできる。
(6)人類学が目指すべき地平とは、この「人類補完計画」(私個人としては「人類イヌイト化計画」)を実施するために、生きた「社会的労働」もしくは「協働」(マルクス)あるいは「仕事」(今村仁司)を「知識」や「具体的有用労働」(生産的労働)に蒸留して区分化するのではなく、多次元的に接続するための作法を考えだすことにある。それは「知識」の記述と流通ではなく、人のあり方を身体に閉じ込められた個体から解放しつつ新たな連帯の様式で結びつける作法の研究、すなわち解放と連帯の美学のかたちをとるかもしれない。

【備考】
*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。


【お問い合わせ先】
丸山淳子(1月季節例会担当)
清水展(京都人類学研究会代表)

 

生存圏研究所 第90回定例オープンセミナー(2009/1/14)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月14日(水)

題 目:多偏波干渉合成開口レーダ (POLInSAR) を用いた水田と都市域の散乱モデルの構築と衛星画像への適用
(Development of scattering models of rice fields and urban areas using POLSAR and application for the analysis using satellite images)

発表者:須﨑純一 (地球環境学堂・准教授)

The 2nd Research Meeting of Unit2, KIAS(2009/1/11)

  • 印刷用ページ
English Page>>
/en/article.php/20090111

「東南アジアで越境する感染症」研究会(2009/1/10)

  • 印刷用ページ
日 時:2009年1月10日(土) 14:00~
場 所:稲盛財団記念館 中会議室(3階)

研究会の終了後、くれない(荒神橋渡ってすぐ)にて、懇親会を予定しております。
ご自由にご参加下さい。


プログラム:
14:00-15:00
"Livestock Sector Development in Vietnam and Emerging Issues about Food Safety"
MA. LUCILA A. LAPAR  ベトナムILRI(International Livestock Research Institute)

15:00-16:00
「タイ南部ハジャイ市で市販されている二枚貝の腸炎ビブリオ世界的大流行株の汚染調査」
"Investigation on the distribution of the pandemic strains of Vibrio
parahaemolyticus in the molluscan shellfish marketed in Hat Yai City"
southern Thailand
瀬尾 晃司 (京都大学 医学部)

「インドネシア・パダン市および周辺地区の腸炎ビブリオ感染症調査」
"Investigation on the infection by Vibrio parahaemolyticus in and
around Padang City, Indonesia"
清水 理香 (京都大学大学院 医学研究科)

「シンガポールにおけるチクングニヤ熱国内流行:政治的意志を体現する都市国家の対策」
"Domestic Chikungunya fever outbreaks in Singapore: the control
measures that reflect the political will of the city-state"
吉川 みな子 (京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科)

16:00-
「タイの水産物流通-エビを中心に-」
遠藤 環 (埼玉大学)

「タイ・ラノーンにおけるミャンマー人労働者-予備調査報告-」
藤田幸一 (京大 東南アジア研)
 

生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第7回研究会(2008/12/26)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年12月26日(金) 14:00~16:00(いつもとは時間が異なります。ご注ください)
場 所:守山フィールドステーション(滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から徒歩5分)

発表者:安藤和雄(京都大学東南アジア研究所)

発表題目:絶対肯定の農村研究哲学の提唱:日本の過疎問題に関する読書ノート

発表内容:
1. はじめに-問題提起―
2. 外国人がみた現在の日本の農村に対する疑問
3. 過疎と離農問題の捉え方
4. おわりに -宮本常一の静かな怒り-

生存圏研究所 第89回定例オープンセミナー(2008/12/24)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年12月24日(水)

仮 題:地球接近小惑星(Near Earth Asteroids)

発表者:山川 宏 (生存圏研究所・教授)

Special Seminar by Thung Ju Lan(2008/12/24)

  • 印刷用ページ

日 時: 2008年12月24日 15:00~
場 所: 稲盛財団記念館、小会議室IIで東南アジア研究所

You are cordially invited to a special seminar given by Dr. Thung Ju
Lan, CSEAS visiting research fellow from The Indonesian Institute of
Science, The Research Center for Society and Culture. The details are
as follows. Very sorry for short notice

Topic: "Chinese-Indonesians in Post Soeharto Era: Looking for a 'place'
or a 'voice' in politics?"
Speaker: Dr. Thung Ju Lan, CSEAS visiting research fellow and Senior
Researcher, The Indonesian Institute of Science, The Research Center for
Society and Culture
Date: December 24th (Wed.), 2008 15:00-
Place: Room 331, Meeting Room on the third floor of Inamori Foundation
Memorial Hall.

Abstract:
The May riots of 1998, not only changed the course of Indonesian
political history, but also the fate of many Chinese-Indonesians. Those
who could not leave the country believed that they now have to be
actively involved in politics if they wished not to be "crushed" by
recurring anti-Chinese violence, like they had previously experienced in
1946, 1965, 1974, 1980, and 1998. Therefore, the post-May 1998 period
witnessed a trend of some Chinese entering political arena.
Chinese-Indonesians' involvement in politics is not a new phenomenon in
the history of Indonesian nation-state, but obviously this phenomenon
was highly influenced by the policy of each regime as well as the
political situation at the related time. During the Soeharto's New
Order, Chinese-Indonesians were generally discouraged from participating
in politics due to a fervent fear among the military of their alleged
involvement in communist activities and networking, causing a
deep-seated suspicion and prejudice toward the Chinese-Indonesian
community, who were conveniently labeled as 'China's fifth column'.
Following substantial political changes brought about by the May Riots
of 1998, Chinese Indonesians began to be allowed to participate in
national politics as well as, to a certain extent, regional and local
politics, indicating the loosening up of government policy toward the
Chinese-Indonesians. However, some incidents -such as the Pontianak
Incident of 2008- that occurred in relation to the Chinese-Indonesians'
entry into politics clearly show that the public in general is not yet
prepared to accept the Chinese-Indonesians' role in local politics;
needless to say the political role of the Chinese as a group. In this
paper I would like to explore how the issue of Chinese-ness is being
interpreted in the politics of Indonesia, and how the
Chinese-Indonesians' responses to the situation.

「アジアの政治・経済・歴史」研究会(2008/12/22)

  • 印刷用ページ

日 時:2007年12月22日(月)14:00~16:00
場 所:稲盛財団記念館 小会議室2(331室)

報告者と論題:

Dr. Tirthankar Roy (London School of Economics)
Water and Economic Change in South Asia

ロイ氏は、
現在南アジア経済史を国際的にリードしている気鋭の研究者で、日本でも良く知られています。これまで主として手織綿織物業史の研究で、イギリス綿業の競争によって壊滅的打撃を受けたという説を修正し、手織物業の残存、発展、独立後との連続性について影響力のある見解を発表されてきました。また、彼のインド経済史のテキストも広く使われています。

現在グローバルヒストリーへと分野を拡大中で、環境要因の重要性について、いくつかの論文を書かれています。今回、杉原科研を主体とするワークショップでお招きしたのを機会に、水の役割について論じていただきます。

English Page>>
/en/article.php/200812122

第151回アフリカ地域研究会(2008/12/18)

  • 印刷用ページ

京都大学アフリカ地域研究資料センター
第151回アフリカ地域研究会のご案内 (This seminar will be held in English)

日 時:2008年12月18日(月)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演 題:The waning of the "Mandela Syndrome"? State and Identity in
Contemporary South Africa
(「マンデラ・シンドローム」の衰退か?-現代南アフリカの国家と
アイデンティティ)

講 師:Scarlett Cornelissen(スカーレット・コーネリッセン)
・University of Stellenbosch, Department of Political Science,
Associate Professor
(ステレンボッシュ大学政治学部、准教授)
・Ritsumeikan University, Faculty and Graduate School of
International Relations, Visiting Professor
(立命館大学国際関係学部/研究科、客員教授)

要 約:南アフリカの民主化前夜、多くのコメンテーターは次のように述べた。この
社会と政治の完全な変革がなされないかぎり、アパルトヘイト国家の論理的帰結とし
て予測された人種間の流血は免れないだろう。南アフリカの初の黒人大統領であり、
アフリカ民族会議(African National Congress)のリーダーでもあったネルソン・
マンデラは、その在任中に、「虹の国」の実現と、非人種主義的で統合された社会を
つくることに力を注いだ。彼が大統領として力をいれた人種および国民の和解は、真
実和解委員会や融和的な憲法の草案づくりといったプロセスとして具体化した。人種
間の和解に焦点をあてた「マンデラ・シンドローム」は、今日の南アフリカにおいて
正負両方の遺産を残している。ポスト・アパルトヘイト初期には、ANCとその同盟政
党とのあいだ、あるいはANC党内部に不和の兆候があったが、それが2008年には、マ
ンデラの後継者として大統領になったターボ・ムベキの失脚と政権与党の分裂へと発
展した。ポピュリズムの波は、ANCの、そして広く南アフリカの政治的なゆく末を決
定する方向に向かっているようだが、人種的に統合された社会の実現というマンデラ
の野望が成功したのかどうかは、今日、とても疑わしい。

On the eve of South Africa's transition to democracy many commentators
noted that only if a full-scale transformation of the South African society
and polis were to occur, would racial bloodshed - widely anticipated as the
logical outcome to the end of the apartheid state - be averted. Nelson
Mandela, the first black State President of South Africa and then leader of
the African National Congress, made the realisation of the 'Rainbow Nation'
and the creation of a non-racial, unified society the focus of his reign.
Racial/national reconciliation came to be the mainstay of his presidency,
embodied in processes such as the Truth and Reconciliation Commission, and
the drafting of a compromise Constitution. The 'Mandela Syndrome,' focused
as it was on racial reconciliation, has mixed legacies in current-day South
Africa. Early post-apartheid signs of rifts within the African National
Congress (ANC) and its alliance partners, and within the party itself have
by 2008 culminated in the ousting of Thabo Mbeki, Mandela's successor as
State President, and the splintering of the governing party. While a wave of
populism seems set to determine the political futures of the ANC and of
South Africa at large, it is today highly questionable whether Mandela had
succeeded in his ambition of a racially unified society.

 

生存圏研究所 第88回定例オープンセミナー(2008/12/17)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年12月17日(水)

題 目:プロポリス原料の熱帯樹のプレニル化フラボノイド分泌に関わる組織学的解析
(Histological analysis of a tropical tree secreting prenylated flavonoids utilized for propolis.)

発表者:矢﨑一史 (生存圏研究所・教授)

Free in the Forest: Popular Neoliberalism and the Aftermath of War in the U.S. Pacific Northwest (2008/12/16)

  • 印刷用ページ
English Page>>
/en/article.php/20081216

Nakba after Sixty Years: Memories and Histories in Palestine and East Asia(2008/12/12・14・16)

  • 印刷用ページ

English Page>>
/en/article.php/20081212

生存圏研究所 第87回定例オープンセミナー(2008/12/09)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年12月09日(火)

題 目:火山における水輸送を捉える~マグマから大気へ
(Observational study of water flow at volcano: discharge process from magma-hydrothermal system to atmosphere)

発表者:寺田暁彦 (理学研究科・研究機関研究員)

Modern Egyptian Politics and Thoughts(2008/12/16)

  • 印刷用ページ
English Page>>
/en/article.php/20081119132752640

第12回京都大学国際シンポジウム 変化する人種イメージ-表象から考える(2008/12/05-06)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年 12月5日(金)13:30-17:30 / 12月6日(土)10:00-17:30
場 所:京都大学百周年時計台記念館百周年記念ホール(市バス 京大正門前又は百万遍下車)
〒606-8501 京都市左京区吉田本町(URL http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/clocktower/
交通
JR/近鉄    京都駅から市バス約35分(17、206系統)
阪急        河原町駅から市バス約25分(3、17、31、201系統)
地下鉄東西線  東山駅から市バス約20分(31、201、206系統)
地下鉄烏丸線  烏丸今出川駅から市バス約15分(201、203系統)
京阪        出町柳駅から市バス約10分(17、201系統) 徒歩 東へ約20分

会議参加費無料、同時通訳付(日・英)、参加申込締切=11月20日

主催=京都大学、企画・実施=京都大学人文科学研究所
後援=京都大学教育研究振興財団、日本学術会議、科学研究費基盤(A) 人種の表象と表現をめぐる融合研究
協力=京都大学オープンコースウェア, 文学研究科, 東南アジア研究所, 生命科学研究科

2002年に開催した国際シンポジウム「人種概念の普遍性を問う」では、学際的な議論をとおして人種概念の通説に挑んだ。今回は「概念」と表裏一体の関係にある「現実感」について考える。人種概念が生物学的実体をもたず、社会的構築物にすぎないと了解されても、社会のあらゆる場面で人種を実感するのはなぜか―、その課題にとりくむ鍵を、人種表象に求める。真実の歪曲として表象を論じるのではなく、さまざまなメディアや言説を通して人種の現実感を生み出す、表象の主体的役割に光を投じる。本シンポジウムでは、とくに表象の「変化」に着目したい。表象が、社会状況の変動によりどのように動くのか―その変化のプロセスを考察する。変化する人種表象のさらなる可能性について、この分野を代表する海外研究者らとともに探りたい。


詳細>>http://kyodo.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~race/frame-symposium.html



第150回アフリカ地域研究会(2008/12/01)

  • 印刷用ページ

京都大学アフリカ地域研究資料センター
第150回アフリカ地域研究会のご案内 (This seminar will be held in English)

日 時:2008年12月1日(月)10:30 ~ 12:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)


テーマ:「スーダン科学技術大学との連携による外来移入種マメ科プロソピス統合的
管理法の研究」

共 催:日本アフリカ学会関西支部、総合地球環境学研究所プロジェクト
「アラブ社会におけるなりわい生態系の研究」

演 題(1):Sudan University of Science and Technology: Past, Present and Future
(スーダン科学技術大学:過去、現在、未来)

講 師:Ahmed Eltayeb Ahmed Ibrahim
(アフマド・アルタイーブ・アフマド・イブラヒーム氏)
Chancellor, Sudan University of Science and Technology, SUST
(スーダン科学技術大学、学長)

要 約:スーダン科学技術大学はスーダンの首都ハルトゥームに位置している。
19の学部で、63の学士のコースがある。学部生25,000人、ディプロマ18,000人、
修士課程220人、博士課程260人の学生をかかえる。900人の教員と500人の助手がいる。


演 題(2):Mesquite (Prosopis spp.): Experience and lessons and the way
forward in Sudan
(マメ科プロソピス:スーダンにおける経験から学んだことと将来展望)

講 師:A.G.T. BABIKER(アブドゥルジャッバール・アルタイーブ・バービクル氏)
Professor, Sudan University of Science and Technology
(スーダン科学技術大学、教授)

要 約:マメ科プロソピスが蔓延したのは、複数回にわたる移入、意図的な分散、干ばつ対処、家畜の移動、土地利用荒廃、自然植生の過剰利用、侵入を助長した環境荒廃、などによる。侵略的移入種マメ科プロソピスは、外敵が不在のなか競争的で他感作用を持ち駆除が困難である。同時にプロソピスを取り巻くジレンマは、利用が促進されていないことにもある。利用を向上させることが重要となってくる。


演 題(3):Towards comprehensive measures to control an alien invasive species,
mesquites (Prosopis spp.): Introduction of the research project, "A study of
human subsistence ecosystems among Arab societies" of Research Institute for
Humanity and Nature
(外来移入種マメ科プロソピス統合的管理法の提示に向けて:総合地球環境学研究所
プロジェクト「アラブ社会におけるなりわい生態系の研究」)

講 師:Hiroshi NAWATA(縄田浩志氏)
Associate Professor, Research Institute for Humanity and Nature
(総合地球環境学研究所、准教授)

要 約:総合地球環境学研究所プロジェクト「アラブ社会におけるなりわい生態系の研究」では、中東の乾燥地域において千年以上にわたり生き残り続けることができたアラブ社会の生命維持機構の特質を明らかにし、ポスト石油時代に向けた生活基盤再構築のための学術枠組みを提示することを目的としている。最重要課題のひとつとして、外来移入種マメ科プロソピス統合的管理法の提示、に取り組んでいきたい。

 

古典「何でも読む会」(2008/11/28)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年11月28日(金) 16:30~
場 所:新第一講義室(AA470)

テキスト:『タイ国―ひとつの稲作社会―』(石井米雄編, 東南アジア研究叢書8, 創文社 , 1975年)

生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第6回研究会(2008/11/28)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年11月28日(金) 16:00~19:00
場 所:守山フィールドステーション(滋賀県守山市梅田町12-32、守山駅から歩いて5分です)


プログラム
1.発表
発表者:矢嶋 吉司(生存基盤科学研究ユニット 研究員)

発表題目:行政と住民による日本の地域振興 ―バングラデシュ農村開発研修員
の研修に同行して―

内容:文化・伝統を再認識する地域振興、過疎・高齢化・限界集落と問題軽減の試み、
など行政と住民による地域振興事例の紹介

2.これまでの活動報告と今後の計画

3.その他

生存圏研究所 第86回定例オープンセミナー(2008/11/26)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月26日(水)

題 目:間接相互作用網:陸上生態系の生物多様性を生み出すメカニズム
(Indirect Interaction Web creating biodiversity in terrestrial systems)

発表者:大串隆之 (生態学研究センター・教授)

第39回「東南アジアの社会と文化研究会」(2008/11/21)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月21日(金) 16:00~18:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
総合研究2号館(旧・工学部 4号館)4階 会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

話題提供者:多和田裕司氏(大阪市立大学大学院文学研究科教授)

演題:現代マレーシアにおける「イスラーム化」―イスラームの制度化という視点から―
要旨:
1980年代以降、マレーシアでは「イスラーム化」と名付けることができるようなイスラームへの指向性が高まっている。本報告では、イスラームをめぐる制度に着目することによってマレーシアの「イスラーム化」について考えてみたい。制度に着目するのは、次のような点で「イスラーム化」という文化的社会的変化のある局面をとらえることができると思われるからである。

ひとつは「イスラーム化」の強制力をともなった拡大という点である。文化それ自体に人々の行動を拘束する力が内在されていることは言うまでもないが、ひとたびそれが制度化されると、その力は社会的強制力として具体化される。それがさらに文化的実践に影響することで、文化がそれ以前のものからは微妙にずれた形へと変化する。「イスラーム化」とは、文化とその制度化との連続的な累積的変化としてとらえることができるのではないだろうか。

ふたつ目は、イスラームが制度化されるさいに現れる相対化という点である。制度化とは個別、具体的な場において形をなすものであることから、制度化の過程においてイスラームはイスラーム以外の何ものかと対峙せざるをえない。それゆえに「イスラーム化」が制度を通して実現されるものであるかぎりにおいて、それは常に相対化されながら展開されていくはずである。

本報告は、できるかぎり具体的な事例のなかに「イスラーム化」のこのような局面を読み取ろうとする試みである。

研究会ホームページ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kenkyuukatsudou/syakai-bunka/index.html

備考
・事前の参加予約は必要ありません。
・当日は、資料代として 200円をいただきます。
 

 
[ 研究会世話人]
杉島 敬志(京大大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
林 行夫(京大地域研究統合情報センター)
速水 洋子(京大東南アジア研究所)
伊藤 正子(京大大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
王 柳蘭  (京都大学大学院・アジアアフリカ地域研究研究科)

第114回生存圏シンポジウム(2008/11/21)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月21日(金)
場 所:京都大学生存圏研究所 木質ホール

地球温暖化防止の観点からの土木における「木材」の利用

濱田政則 (早稲田大学)

所内担当者: 今村祐嗣

生存圏研究所 第85回定例オープンセミナー(2008/11/19)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月19日(水)

仮 題:林齢の異なるスギ人工林における物質循環
(Nutrient cycling in Japanese ceder forest in various stand-age)

発表者:徳地直子 (フィールド科学教育研究センター・准教授)

京都大学イスラーム地域研究センター・ユニット2「中道派」研究会(2008/11/15-16)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月15日(土)13:00~15:00 16日(日) 10:00~12:00
場 所:神戸大学大学院国際協力研究科大会議室
(神戸大学六甲台キャンパス第五学舎1階 
ホームページ http://www.gsics.kobe-u.ac.jp/indexj.html

プログラム

11月15日 午後1時から3時

高橋基樹氏(神戸大学大学院国際協力研究科)
「国際協力研究科によるイエメン・プロジェクト紹介」

井上あえか氏(就実大学)「パキスタン『民主化』という課題」

午後3時から5時

萬宮健策氏(大阪大学世界言語研究センター)
「パキスタン政治における政党の役割:パキスタン人民党(PPP)の場合」

11月16日 午前10時から12時

勝沼聡氏(東京大学大学院博士課程)「近代エジプトにおける刑事法制の展開」

特別セミナー(2008/11/14)

  • 印刷用ページ
日 時:11月14日(金) 13:30~15:30
場 所:地域研会議室(3F)

話題提供者:Dr. Andi Amri (Lecturer, Hasanuddin University)
発表課題:Eco-Shrimps: Its Environment and Market
司 会:Prof. Wil de Jong (CIAS)

アムリさんは、マングローブ林の地域住民による修復をテーマにASAFASで学位をうけ帰国しましたが、帰国後、母国だけでなく、タイ、フィリピン等でも調査を展開して活発に研究を続けています。今回は、南スラウェシ州の在来のエビ養殖で育てられているPink Shrimpsの日本でのmarketabilityの調査のための訪問で、その調査を終えてから京都へ来られます。日本での調査を交えたホットな話題を提供してくれるものと思います。
皆さんのご参加をお願いします。

地域研究方法論研究会(2008/11/14)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月14日(火) 14:00~17:00
場 所:東京大学教養学部18号館4階コラボレーションルーム1
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_17_j.html

内容
司会 西芳実(東京大学大学院「人間の安全保障」プログラム)

話題1 山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
「先行研究をどう読むか――東南アジアのナショナリズム論を例として」

話題2 柳澤雅之(京都大学地域研究統合情報センター)
「地域社会の制度や文化に埋め込まれた自然環境条件を探る」

話題3 田原史起(東京大学大学院総合文化研究科)
「『半径50メートル』の地域研究――コミュニティ・スタディの可能性」

討論

主催
地域研究コンソーシアム・地域研究方法論研究会

共催
東京大学大学院地域文化研究専攻・アジア地域文化研究会
京都大学地域研究統合情報センター・共同研究プロジェクト「地域研究方法論」

内戦の続くミンダナオ島の平和構築についての報告会(2008/11/13)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年11月13日(木) 18:30~21:00 (逐次通訳有)
場 所:京都YWCA(TEL:075-431-0351地下鉄烏丸駅下車2番出口より徒歩7分)

発表者:Miriam Licera Suacito(デデット氏) 「ミンダナオ平和構築協会」事務局長

タイトル:「自由と平等に生まれて:内戦の続くミンダナオ島の平和構築について」 

参加費:500円

第23回 映像なんでも観る会 (2008/11/12)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月12日(水) 17:00~
場 所:総合研究2号館(旧工学部4号館)4階東側・大会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html


English Page>>
/en/article.php/20081112

今回は『ペルセポリス』を上映します。この作品はイラン出身の漫画家マルジャン・サトラピの半自伝的ベストセラー作品をもとに制作したアニメ映画です。イラン革命に影響を受け、海外で教育を受け、再びイランに戻る少女が成長する様子をモノクロのアニメで活々と、ユーモラスに描いています。2007年カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品審査員賞を受賞しました。
一方、この作品は、内容が反イスラム的であるとして、イランやレバノンなどで上映が制限されました。現在フランス在住のサトラピ監督が革命批判とも解釈ができる作品を制作したことに対しては、イラン国内だけではなく、在米イラン知識人のあいだで強い批判があるようです。この作品の上映会を通じて、「西洋の価値観に同化したエリート
亡命知識人」がイラン革命批判をしている、という反批判が提起している問題などについて考えたいと思います。上映後には、イラン現代文学がご専門の藤元優子先生(大阪大学)をお招きし、作品の解説をしていただきます。ぜひお越しください!

原作・監督・脚本:マルジャン・サトラピ
共同監督・共同脚本:ヴァンサン・パロノー
95分
言語: 英語
字幕::日本語
公式サイト:http://persepolis-movie.jp/
関連サイト:
http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2351151/2644942
http://www.afpbb.com/article/1623130
http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2370199/2778738
http://www.varietyjapan.com/news/movie/2k1u7d0000008t93.html

第108回生存圏シンポジウム(2008/11/10-14)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月10日(月)~14(木)
場 所:産業技術総合研究所

IGY から 50 年 —最新情報技術と地球・太陽の科学—

家森俊彦 (京都大学大学院理学研究科)
所内担当者: 津田敏隆

基盤S「越境する感染症」講演会(2008/11/10)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月10日(月) 14:00-
場 所:稲盛財団記念館3階中会議室(川端通り沿いの新棟になります)

講演者:Balbir Singh
タイトル:「越境する感染症」

会の終了後、簡単に懇親会も予定しております。  

第106回生存圏シンポジウム(2008/11/08)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月08日(土)
場 所:生存研・木質ホール

木材の耐用性 —凄い木・弱い木

角田邦夫 (京都大学生存圏研究所)

京都人類学研究会11月例会(2008/11/07)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年11月7日(金) 18:00開場 (18:30 開始)
場 所:京都大学 総合研究棟2号館(旧工学部4号館)4階会議室(AA447)

会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
アクセスマップ:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm

【演題】
ジャマイカからみた日本のレゲエ文化:アフロ-アジア民族誌に向けて

【発表者】
マーヴィン・スターリング氏
(インディアナ大学人類学部/京都大学人文科学研究所招聘研究員)

【要旨】
人種概念のパフォーマティビティと表象への理論的な関心のなかで、これまで日本におけるジャマイカン・ポップ・カルチャーの受容について幅広く調査をしてきた。本発表では、国際的なレゲエ・シーンでの日本人アーティストの活躍に対して、ジャマイカでどのような反応が起きているのか、考察する。そして、アフロ-アジアに関する民族誌的研究のアプローチが、ジャマイカ人と日本人とのあいだで展開しているグローバルな異文化接触を考えるための有効な視座であると論じる。とくに今回は、「アフリカ人」と「アジア人」とのあいだの3つの鍵となる言説的つながり、「植民地近代」・「ポスト植民地」・「グローバル・ポスト近代」について分析する。

(※発表は日本語で行われます)


【備考】

*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。

松村圭一郎(11月例会担当)
清水展(京都人類学研究会代表)

 

生存圏研究所 第84回定例オープンセミナー(2008/11/05)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年11月5日(水)

題 目:火山活動の予測に関する研究の現状と展望 —マグマからの脱ガスを捉える—
(Current state and view of research on forecast of volcanic activity —significance of degassing from magma—)

発表者:鍵山恒臣 (理学研究科・教授)

イスラーム地域研究センター(KIAS)ユニット1「国際関係」研究会(2008/11/02)

  • 印刷用ページ
日 時:2京008年11月2日(日)15:00~18:00 
場 所:京都大学 地域研究統合情報センター会議室
http://www.cias.kyoto-u.ac.jp/index.php/access

報告1:「シリア国民の<政治的認知地図>」(青山 弘之・東京外国語大学/浜中新吾・山形大学)
報告2:「シリア人の国境を越える移動に関する意識 と経験」(髙岡豊・中東調査会/浜中新吾・山形大 学)
http://www.e.yamagata-u.ac.jp/~oshiro/mechaken.htm

なお、研究会終了後、懇親会を予定しております。

参加ご希望の方は、末近浩太(立命館大学)、または小森宏美(京大地域研)までお願いします
(メール添付で個別に報告資料をお送りします)。

第22回 映像なんでも観る会 (2008/10/31)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月31日 15:00~17:30
場 所:京都大学総合研究2号館(旧工学部4号館) 4階アジア・アフリカ地域研究研究科大会議室http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

・脚本・監督・製作エイアル・シヴ ァ
・言語:ドイツ語、字幕: 日本語 、・時間: 3時間28分
・参考:http://www.aguni.com/hon/back/yukawa/07.html


コメンテーター:
・池田有日子(関西大学非常勤講師・京都大学地域研究統合情報センター研究員)

研究テーマ:アメリカ・シオニスト運動

パレスチナにユダヤ人国家を建設することを目指したシオニスト運動は、1948年イスラエルの建国を実現したが、その過程・帰結としてパレスチナのアラブ人は追放・虐殺、二級市民化された。パレスチナにおける実質的な基盤(領土、人口)の脆弱であったシオニスト運動が、イスラエル建国を実現するにあたっては、「アメリカ(アメリカ・ユダヤ人、アメリカ政府)」の支持を獲得しうるかどうかということ、またその関与の仕方が極めて重要な意味をもっていた(国際政治レベル、シオニズムのイデオロギーレベル、パレスチナ問題の政治構造レベル)が、アメリカ・ユダヤ人、アメリカ政府がシオニスト運動を支持することは「自明」のことでは全くなかった。では、なぜアメリカ・ユダヤ人、アメリカ政府が最終的にユダヤ人国家建設を支持するようになったのかということを歴史的に考察することで、「アメリカ」と「パレスチナ問題形成」の具体的な関連の仕方やイスラエル建国を可能にした状況や条件を明らかにすることができると考えている。さらに、アメリカ・シオニスト運動を対象とすることで、国家(居住国家=アメリカ、ユダヤ人国家)に対するユダヤ人の錯綜するアイデンティティや位置づけ、またその変容なども明らかにしたい。最終的には、このような検討を通じて、「(国民)国家」という問題についても考察していきたい。


・小田雄一(京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程大澤真幸研究室2007年エルサレム・ヘブライ大学 Rothberg International School留学)

研究テーマ:ユダヤ教の食事規定にかんする宗教社会学的研究

ユダヤ教には、カシュルートと呼ばれるきわめて厳格な食事についての規定がある。そのような規定にのっとった具体的な食事のことをカシェールという。現在においても、ユダヤ教徒たちは、そのカシュルートを忠実に守りつづけており、エルサレムを歩けば、飲食店などの看板にカシェール「 kosherכשר 」という文字を、頻繁に目にすることができる。この食事規定のなかに伏在するユダヤ教のかくされた思考の基層に光をあて、それがユダヤ共同体と他の共同体にいかなる作用をおよぼしてきたのか、比較社会学的な見地から、さぐることを試みている

生存圏研究所 第83回定例オープンセミナー(2008/10/29)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月29日(水) 12:30-
場 所:HW525

題 目:鍾乳石と熱帯樹を用いたアジア赤道域の気候・環境変遷の復元
(Reconstruction of climatic/environmental changes in the Asian equatorial region using speleothems and tropical trees)

【内容】 地球環境の現在を知り、近未来における変化に備えるためには、近い過去にどのような気候/環境の変動があったかを詳細に復元し、その変動要因を探ることが必要不可欠である。とりわけ、我々が住むアジアの広域的な古気候/古環境の変動要因として、最も大気の対流活動が活発な赤道域の変動過程を知ることは極めて重要である。本研究は、京大地球惑星系 21 世紀 COE から生まれた新しい研究プログラムであり、大気の対流活動が最も活発な赤道域の気候変遷を明らかにすることを目指し、アジア赤道域の中核に位置するインドネシア・ジャワ島において、鍾乳石を用いた古気候/古環境の復元を進めている。これまでに、ジャワ島西部のスカブミ地域、中部のカランボロン地域、東部のグヌングシュー地域において計 4 回のフィールド調査を行い、鍾乳石と滴下水を多数採取した。現在、鍾乳石の組織観察と成長縞の同定、鍾乳石と滴下水の年代測定と安定同位体分析、局地的な気象データのとりまとめなどを行っている。本講演では、このプロジェクトの概要を、基礎的な事から出来るだけわかりやすく紹介する。

発表者: 田上 高広 (理学研究科・教授)

生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第5回研究会(2008/10/24)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年10月24日(金)
場 所:守山フィールドステーション(滋賀県守山市梅田町12-32、守山駅から歩いて5分です)


プログラム
1.発表
発表者:河原林 洋(亀岡FS研究員)

発表題目:「筏」をシンボルとした保津川流域のつながりの再構築

内容:「保津川筏復活プロジェクト連絡協議会」の組織作りの経緯と意義。
今年9月10日に行われた「保津川筏復活プロジェクト2008」の報告と展望。
「筏」をシンボルとした保津川流域のつながりの再構築

2.これまでの活動報告と今後の計画

3.その他

東南アジア学会 関西地区例会(2008/10/24)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月24日(金) 15:00-18:15
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
総合研究2号館(旧・工学部 4号館)4階 会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html
百万遍交差点に近いロースクールの建物の4階です。

報告
1 倉島孝行(京都大学東南アジア研究所)
「タイコミュニティ林法を巡る迷走を読む:森林の高価値化、民主化と最辺境域の有した順接/逆説の展開」

2 菱山宏輔(東北大学国際高等融合領域研究所)
「現代インドネシアにおける地域セキュリティ・システムの構築:バリ島のコミュニティ・ポリシングを事例として」

京都大学イスラーム地域研究センター(KIAS) ワークショップ(2008/10/18)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月18日(土)10:00~17:40
場 所:京都大学本部構内総合研究2号館(旧工学部4号館)4階会議室(AA447)

テーマ:アフガニスタンは今どうなっているのか

言語:日本語


【プログラム】

第一部:9.11以前のアフガニスタン

10:00-10:10 開会のことば:小杉泰(京都大学)

10:10-10:50 発表 1 :

高橋博史(外務省国際情報統括官組織)「タリバーンとは何だったのか?――ムラー・ウマル・ノート――」

10:50-11:30 発表 2 :

樋口征治(中東調査会)「アブダッラー・アッザームとアラブ・ムジャーヒディーン」

11:30-11:40 コーヒー・ブレイク

11:40-12:10 討論



12:10-13:10 昼食



第二部:9.11以降のアフガニスタン

13:10-13:50 発表 3 :田中浩一郎(日本エネルギー経済研究所)

「アフガニスタンの今」

13:50-14:30 発表 4 :井上あえか(就実大学)

「混乱するパキスタン情勢」

14:30-14:40 コーヒーブレイク

14:40-15:20 宮坂直史(防衛大学校)

「米国の対テロ戦争とアフガニスタン」

15:20-16:00 保坂修司(近畿大学)

「カーイダの現状」

16:00-16:10 休憩

16:10-17:30 討論(全員参加)

17:30-17:40 閉会のことば:私市正年(上智大学)


----------------------------------------

2001年9月11日、アメリカで同時多発テロが起きました。約3000人の死者を出した、この未曾有のテロ事件の背後には国際テロ組織カーイダ(アルカイダ)がいるとして、同年10月、米英軍は、かれらが根拠地にするアフガニスタンに大規模な武力攻撃を加え、瞬く間に同国を実効支配していたターリバーン政権を瓦解させます。

それから7年。アメリカは2003年には同じ対テロ戦争の枠組でイラクを攻撃、サッダーム・フセイン政権を打倒しました(イラク戦争)。アメリカの開戦理由を信じるならば、ターリバーンとサッダーム・フセインが倒され、世界はよりよ
い方向に向かっていたはずですが、アフガニスタンもイラクも依然として混沌のまま。この両国における米英軍および有志連合軍の死者の数はとっくに9.11の犠牲者数を上回ってしまいました。アフガン人やイラク人の死者にいたってはまともな統計すら存在していません(一番大きな数字としては2007年なかばまでの段階でイラクで約100万人の、戦争を原因とする死者が出たというのがあります)。

猖獗を極めたイラクでのテロは鎮静化したといわれていますが、それはあくまで比較の問題であって、現に今でもイラクでは多くの人たちが戦争の犠牲になっています。一方、アフガニスタンでは、一時期なりをひそめていたターリバーンが復活してきたといわれ、混乱は隣国パキスタンにまで波及しています。また、対テロ戦争の主たる標的であったカーイダの指導者たちはインターネットを中心に宣伝活動を活発に継続しており、それに触発された若いイスラーム教徒たちが世界各地でテロを起こすという現象もみられます。

こうした状況のなか、わが国も対テロ戦争でアメリカに協力する姿勢を示し、具体的には2001年10月に成立した、いわゆるテロ対策特別措置法によって海上自衛隊の補給艦がインド洋に派遣され、また2004年1月にはイラクに陸上自衛隊が派遣されました。対テロ戦争の大義や方法が正しいか正しくないのか、さまざまな議論はありますが、すでに日本はいやおうなしにこの戦いに関与してしまったわけです。

9.11から7年を経過、すでに事件そのものが風化しつつあるなか、2008年8月にはアフガニスタンで活動していた日本人NGOメンバーが何ものかに殺害されました。記憶は風化しても、現実はまったく変わっていないことを、あらためてわれわれに突きつけた事件でした。

テロ対策特別措置法の期限が迫り、ふたたび国会やメディアで議論が行われるでしょう。しかし、現実の政局の動きをみていると、アフガニスタンやイラクがふたたび政争の道具に利用される恐れも出てきています。

この重要な時期に、新たな視点で9.11を問い直し、そのルーツともいうべき、アフガニスタンに再度注目することは大きな意味をもつのではないかと思います。
はたして、われわれはアフガニスタンについて、あるいはカーイダについて、どれほどの知識をもっているのでしょうか。その知識ははたして充分であったのでしょうか。正しかったのでしょうか。誤った情報にもとづき、議論をしたり、政策を立案遂行したりする危険性は、イラク戦争で目の当たりにしたはずです。

上智大学SIAS研究グループ1との共催で開く、今回のワークショップでは、あまり知られていないアフガニスタンの現状を徹底的に議論していきますが、過去と現在のアフガニスタンをアフガニスタンだけでなく、アメリカやパキスタン、さらにアラブの視点からみていくつもりです。それぞれの分野の専門家を集め、学術的な視点だけでなく、より現場に近い生の情報を提供していければと考えています。

保坂修司(近畿大学国際人文科学研究所)

京都人類学研究会10月例会(2008/10/17)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年10月17日(金) 18:00開場 (18:30 開始)
場 所:京都大学 総合研究棟2号館(旧工学部4号館)4階会議室(AA447)

会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
アクセスマップ:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
【演題】
見えないもののリアリティ:タイのピー信仰へのアプローチ

【発表者】
津村文彦氏(福井県立大学学術教養センター講師)

【コメンテーター】
山田孝子氏(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)

【要旨】
東北タイ村落の呪術師のもとに、「悪霊(ピーポープ)に取り憑かれた」とされる若い女性が連れてこられた。呪術師によると、その悪霊は隣の村に住む老婆から発生したものだという。それを聞いた村人は「女性の夫が老婆の村に博打によく出かけていた」、「老婆は国道脇の土地を売って最近大金を手に入れたらしい」などと語り合う。
この状況を目の前にした文化人類学者は、しばしば機能主義的に、あるいは象徴論的に、悪霊をめぐる〈社会的現象〉を分析する。「伝統的慣習」の維持に機能するものとして、あるいは外部から侵入する「近代」・「貨幣」を表象するものとして、悪霊をめぐる信仰を解釈する。しかし、「モラルの維持」や「社会的紐帯の強化」をキーワードにした機能主義的/象徴論的な視角は、ある程度の切れ味を見せながらも、悪霊の本質には決して届かないのではないだろうか。本発表で、古典的な文化人類学的手法への懐疑を出発点としながら、悪霊という超自然的存在を理解する際のもう一つのアプローチを探る試みを示したい。
対象とするのは、タイ東北部におけるピー phii と呼ばれる精霊であり、そのピーについての様々な語りである。タイ王国の宗教複合のひとつとして数え上げられることの多いピー信仰は、守護霊祭祀を通じた社会構造との関連性や、上座部仏教との関係に注目されて、これまでの研究が蓄積されてきた。だがこうしたアプローチではピーをめぐる現実の重要な部分が充分に掬いきれない。「ピーが社会的含意として別の何かを表している」という説明の位相とは異なったところにある、「目に見えない何かについて恐怖する」というそこに生きる人々の社会的現実が抜け落ちるのである。ピーをめぐる社会的現実を支えるものは何かを問うことで、ピーという超自然的存在がもつ本質に迫ることが本発表の目指すところである。

【備考】
*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。

細田尚美(10月例会担当)
清水展(京都人類学研究会代表)

 

 

東南アジアの自然と農業研究会 第137回定例研究会(2008/10/17)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月17日(金) 16:00〜18:00
場 所:東南アジア研究所 東棟2階第1教室
京都市左京区吉田下阿達町 46
川端通り荒神橋東詰め
→場所の変更:東南アジア研究所 共同棟4階 セミナー室
京都市左京区吉田下阿達町 46
川端通り荒神橋東詰め

話題提供者:
辻本 泰弘 氏
(京都大学大学院農学研究科)

話題:「マダガスカルのSRI稲作‐実態と発展可能性」

要旨:
アフリカ大陸に程近い、インド洋西端に浮かぶマダガスカルでは、古くからアジアイネが栽培されている。近年、このアジア稲作圏の西端において、System of Rice Intensification (SRI) と呼ばれる水稲多収農法が見出された。この農法を適用することで、大幅な増収のほか、化学肥料や灌漑水の節約が可能であるとされる。
そのため、資源投入力に乏しい地域での生産性改善策として非常に期待が高まっている。一方で、報告されている15t/haを超えるような多収記録やその増収効果について疑問を投げかける声も大きく、現在まで国内外で議論が続いてきた。
このSRI稲作技術はかつての「米作日本一」の農家など、日本の篤農稲作技術と多くの点で類似性が認められる。このような精緻な稲作を行うマダガスカルの農民はどのような人たちであろうか。
この技術の中に、現在停滞しているアジア・アフリカ途上国の稲作改善の糸口が見つかるのではないか。本発表では、マダガスカルの在来稲作を簡単に紹介しながら、21世紀の食糧生産においてSRIが果たしうる役割について考えてみたい。

(*会終了後には懇親会を行います。こちらも奮ってご参加ください。)

■WEB SITE:
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/seana/

古典「何でも読む会」(2008/10/15)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年10月15日(水) 17:30~
場 所:第二演習室(AA427)

テキスト:『栽培植物と農耕の起源』(中尾佐助著、岩波書店、1966年)pp.59-75(Ⅲ照葉樹林文化)

参考文献:『照葉樹林文化とは何か』(佐々木高明著、中央公論新社、2007年)pp.100-143(第4章・5章)

農村開発における地域性(2008/10/15)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月15日(水) 9:00~10:30
場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟1階会議室(E107)

今回は、現在、バングラデシュからJICA研修員として来日おられる、お二人の研修員をお招きして、お二人がかかわっておられるJICA農村開発プロジェクトに関する関連する下記のテーマで30分ほど発表していただき、質疑応答を行いたいと願っています。

研修員のお二人

Mr. KHAN Md. Aminur Rahman    リンクモデル推進室課長
Mr. MOLLA Muhammad Hasanul Hoque タンガイル県カリハティ郡プロジェクト副担当官

発表テーマ 

「行政と住民のエンパワメントを通じた参加型農村開発プロジェクト(フェーズ2)」とBRDB,日本での研修

第2回生態史研究会(2008/10/10)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月10日(金) 15:00~18:20
場 所:総合地球環境学研究所 セミナー室1・2
http://www.chikyu.ac.jp/rihn/access/index.html

テーマ:東南アジアの淡水魚‐水と人間をつなぐ

【プログラム】
司会:横山智(熊本大学文学部)

1) 15:00~15:10  秋道智彌(総合地球環境学研究所副所長)
「研究会テーマの趣旨説明」

2) 15:10~16:10  石川智士(東海大学海洋学部水産学科/地球研ISリーダー)
「東南アジアにおける淡水魚の遺伝的多様性と保全について」

東南アジアには数多くの淡水魚が生息しており、地域住民の重要なタンパク質供給源となっている。しかし、その多くの魚種において生態学的知見は乏しい。一方で、近年淡水魚資源量の悪化が叫ばれており、持続的利用にむけた資源管理方策の立案と施行が急がれている。今回は、資源管理を行う上で重要な集団構造について遺伝学的なアプローチで行った研究結果をもとに、東南アジア地域での淡水魚資源の持続的利用について、ならびに魚と人のかかわり方について議論する。

休憩  16:10~16:20

3) 16:20~17:20  矢島 綾(東京大学農学生命科学研究科農学国際専攻)
「ベトナム紅河デルタの淡水魚生産と肝吸虫感染リスク」

ベトナム北部の紅河デルタ地帯では昨今、シナ肝吸虫症への高い感染率が局所的に報告されている。肝吸虫症への主要な感染原因は淡水魚の生食である。本発表では、紅河デルタにおける淡水魚の生産・流通実態、魚食とシナ肝吸虫感染の因果関係、淡水養殖環境の汚染実態についてこれまでに行われた調査結果を報告し、紅河デルタにおいて安全な淡水魚を生産するために実現可能な衛生対策について議論する。


4) 17:20~18:20  友川 幸(広島大学学振研究員)・辻 貴志(地球研研究員)
「ラオス中南部のメコン川流域の農村地域における漁労活動とタイ肝吸虫症」

ラオス中南部のメコン川流域では、淡水魚の捕獲が主要な生業であり、同時に淡水魚は日々の食生活において貴重な蛋白源となっている。近年、メコン川の支流で捕獲されるコイ科の魚を生食することで感染するタイ肝吸虫症が、深刻な公衆衛生上の問題となりつつある。本報告では、これまでのタイ肝吸虫症研究のレビューと当該地域でおこなった住民の漁労活動および魚の摂取習慣に関する調査から得られた知見をもとに、今後の調査研究の方向性と展望を報告する。


懇親会  18:30~(地球研キッチン:会費2000円)



お問い合わせ先:
辻 貴志(プロジェクト研究員)
総合地球環境学研究所 研究部(11研究室)
「熱帯アジアの環境変化と感染症」プロジェクト(エコヘルス・プロジェクト)

Special Seminar by Paul Close (2008/10/10)

  • 印刷用ページ
English Page>>
/en/article.php/20081010_02

「映像実践による現代宗教復興現象の解明を通じた地域研究手法の開発」第三回研究会(2008/10/04-05)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年10月4日(土) 13:00~18:00
場 所:京都大学地域研究統合情報センター会議室

お問い合わせ先:religion.visuality[at]gmail.com(お手数ですが、[at]を@に変えてください)
※参加をご希望の方は、お手数ですが事前にご連絡ください。

【研究会内容】
今回は、本共同研究の3つの柱のうちの①と②に関する研究会を、道友社(天理教広報部)、精神文化映像社、公共放送の映像実践を事例として実施します。
3つの柱については、以下のサイトの「実施計画」をご参考ください
http://www013.upp.so-net.ne.jp/religion_media/activity-1.htm

【キーワード】
広報、宗教番組、マスメディア、アルタナティブメディア、公共性、営利、視聴者

【プログラム】
発表要旨は、研究会ホームページ
http://www013.upp.so-net.ne.jp/religion_media/upcoming-events.htm)をご覧下さい。

1) 日 時:2008年10月4日(土)13:00~18:00(適宜休憩をはさみます)
司会・趣旨説明:新井一寛(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

発表・上映:
1.「天理教・道友社の活動」
木村成人 (天理教道友社音声映像課長)+園田克弘(天理教道友社音声映像課員)

2.「精神文化映像社の活動」
並川汎 (株式会社精神文化映像社・代表取締役社長)

3.「公共放送における宗教映像」
新田義貴 (NHK沖縄放送局ディレクター)

コメント
葛西賢太 (宗教情報センター)
高岡豊 (財団法人中東調査会)
藤木達弘 (NHK報道局社会番組部ディレクター)

総合討論

2) 日 時:2008年10月5日(日)11:00~12:00
「映像地域研究」の手法開発セミナー3. 「多学問分野の映像実践」
対象を宗教に限定せずに、生態・自然科学から人文・社会科学までの映像実践を包括的に視野に入れ、「映像地域研究」の手法開発を目指し、継続
的なセミナーを実施していきます。
※参加希望の方は事務局まで別途ご連絡ください。折り返し、実施場所をお伝えいたします

「地域研究と音」小研究会(2008/10/04)

  • 印刷用ページ
日 時:10月4日(土)15:00~17:00 + 小宴
場 所:京都大学旧工学部四号館4階AA401講義室

詳しくは次のサイトをご覧ください。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/asia/seitai/members/hiramatsu/info.html

第42回自然地理研究会(2008/10/4-5)

  • 印刷用ページ

【内 容】高山植物に対する温暖化の影響

【案内者】浜田崇(長野県環境保全研究所)・尾関雅章(長野県環境保全研究所)・水野一晴(京都大学AA研)

【日 程】10月4日(土)~5日(日) 〈1泊2日〉
9月29日(月)・10月3日(金) 座学・ミーティング・買い出し

【趣旨】10/4(土)~5(日)の日程で、高山植物に対する温暖化の影響を調べている調査地を見学します。この調査は水野一晴先生も立ち上げに加わったGENET(Geoecological Network)という研究グループが、中央アルプスの木曽駒ヶ岳(長野県)で行っているもので、温室状態をつくって気温上昇が植物の生活史や形態にどんな影響を与えるかを調べています。調査は1995年に始まり、現在は気象観測のみを継続していますが、最近になって植物の調査も再開しようという気運が高まっているところです。また、10月初旬は紅葉の時期でもあり、当日は天気さえ許せば、木々の彩り豊かな姿が眺められることと思います。
参加を希望される方は、9月25日(木)18時までに藤田までご連絡ください。今回はロープウェイを使用するため長時間は歩きませんが、10月初旬の高山は秋から冬へと季節が移り変わる時期であり、相応の防寒装備が必要となります。基本的には登山経験者を対象としますが、登山未経験者でも希望があれば善処いたしますのでご相談ください。

世話人:手代木功基(AA研)・山科千里(AA研)・田村茂樹(理)・藤田知弘(AA研)・中村真介(農)

主宰者:水野一晴(AA研)


【予定詳細】 ※荒天中止※

<座学・ミーティング>
日時:9月29日(月) 16:30~
場所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
(京都市左京区吉田本町)
総合研究2号館(旧工学部4号館)4階南東角のゼミ室(452号室)
※場所はこちら http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html
内容:調査の紹介・背景説明(解説:水野)、当日に向けてのミーティング

<最終確認・買出し>
日時:10月3日(金) 16:30~
場所:総合研究2号館(旧工学部4号館)4階南東角のゼミ室(452号室)
内容:最終確認、食料の買出し・下準備

<当日>
10/4(土)
05:30 大学集合(住所によっては集合場所の調整可) <タクシー分乗>
06:14 京都駅発 <JR東海道新幹線「のぞみ100号」>
06:49~07:00 名古屋駅(乗換) <JR中央本線・特急「ワイドビューしなの1号」>
08:55~09:09 塩尻駅(乗換) <JR中央本線・普通甲府行き>
09:21~09:35 岡谷駅(乗換) <JR飯田線・豊橋行き>
10:47~11:00 駒ヶ根駅(乗換) <伊那バス駒ヶ岳ロープウェイ線>
11:51 しらび平着
駒ヶ岳ロープウェイにて千畳敷へ
徒歩1時間35分(コースタイム)にて駒ヶ岳キャンプ場(標高2860m)へ
調査地見学・周辺散策
テント泊

10/5(日)
調査地見学・周辺散策
11:00頃までに千畳敷到着
駒ヶ岳ロープウェイ・伊那バスにて駒ヶ根へ
途中、こまくさの湯にて温泉入浴
14:00頃(予定)、駒ヶ根駅にて解散

【持ち物】
<必要なもの> ※防寒にはくれぐれもご留意ください※
ザック、登山靴、Tシャツ、長袖シャツ、フリース(セーター可。防寒考慮)、靴下(厚手)、ズボン(動きやすく乾きやすい物,ジーパン不適)、手袋・軍手、カッパ(上下別の物,千円程の簡易カッパは不可)、シュラフ(3~4シーズン対応)、非常食(カロリーメイト,チョコレートなど)、水筒(2L分,ペットボトル可)、ライター、ヘッドライト+替え電池、時計、コンパス(方位磁石)、地図(25,000分の1地形図「木曽駒ヶ岳」)、ナイフ、トイレットペーパー(1巻)、食器、スプーン・フォーク、ビニール袋、古新聞(夕刊1日分程)、タオル、着替え(温泉も考慮)、野帳または小ノート、筆記具、資料(9/29配布)、身分証、保険証(コピー可)、お金
<あるとよいもの>
ザックカバー、シュラフカバー、カメラ、ロールマット、サンダル

【お金】
<共通費用> 17,000円(解散までの交通費・食費・テント場代・旅行保険料・温泉入浴料)
※9/29に集めますので、お釣りのないようお持ちください。
※荒天時は研究会自体を中止し、きっぷの取消料等を差し引いて返金いたします。
<各自負担> 駒ヶ根駅からの復路交通費(3,000~8,500円程度)・おみやげ代など

【申込み】
参加を希望される方は、登山経験の有無をお書き添えの上、9月25日(木)18時までに藤田までご連絡ください。今回は登山を伴う都合上、座学はミーティングと最終確認を兼ねますので、座学には両日ともご出席ください。またテント等の都合上、定員は10名程度(先着順)とさせていただきます。ご了承ください。

【次回予告】
次回は11月後半(NF中?)に、泊まりがけで四国を巡検する予定です。


その他、ご不明な点がございましたら、藤田までお気軽にご連絡ください。

地域研の研究会(2008/09/27)

  • 印刷用ページ
日 時:9月27日(土) 15:00~18:00
場 所:京都大学地域研究統合情報センター3階会議室
http://www.cias.kyoto-u.ac.jp/index.php/access

主 催:全国共同利用研究「東南アジア大陸部における人・モノ・情報・技術のフロー」
研究会:「東南アジア・中国国境域における華人ネットワークの形成と地域社会の変容」


発表者およびタイトル:
王柳欄(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
「タイ北部山地における華人ネットワークの形成と地域社会の変容」

野本敬(学習院大学大学院)
「中国陸路移民の南遷 ―雲南から東南アジアへ―」

問い合わせ先:
柳澤雅之

マレーシア研究の回顧と展望―『マレー農村の研究』を中心に(2008/09/27)

  • 印刷用ページ

日 時:9月27日(土)13:00~18:00 28日(日)10:00~16:10
場 所:総合地球環境学研究所講演室

主 催:日本マレーシア研究会(JAMS)関西例会 NPO法人平和環境もやいネット

【趣旨】
京都大学東南アジア研究センター(現在東南アジア研究所)が最初に推進したプロジェクトの一つであるマレーシア・インドネシア計画の成果である、『マレー農村の研究』が1976(昭和51)年東南アジア研究叢書の第12巻として創文社より刊行されました。1979年には、Three Malay Villages: A Sociology of Paddy Growers in West Malaysiaと題されて、ハワイ大学出版局からも上梓されています。 
編者の口羽益生、坪内良博、前田成文のほかに、土壌学の古川久雄、かんがい・排水学の海田能宏、作物学の西尾俊彦、医学の滝沢英夫が執筆しています。
長期的な海外フィールドワークの嚆矢として、社会学者をコアーとして自然科学者の参加した共同研究として、記念すべき仕事でしょう。いわゆる民族誌とは違い、社会学的な手法を民族誌学に持ち込んだ点が注目に値します。
その当時のマジョリティはまだ農村研究のようでしたが、その後は、都市、エスニシティ、政治、経済へと専門分化していっています。
戦後の本格的なフィールドワークに基づく農村調査を思い出しながら、マレーシア研究の回顧と展望をするのが今回のゼミナールの趣旨です。


【プログラム】
2008年9月27日(土)

開会挨拶と趣旨説明・・・立本成文 13:00-13:20

第1部 『マレー農村の研究』の思い出とその後13:20-16:20
1.マレーシア農村の長期観察と小人口世界・・・坪内良博14:20-15:00
2.マレー農民のエートス:東北タイと比較して・・・口羽益生15:00-15:40
3.低湿地と植民地政策・・・古川久雄15:40-16:20

第2部 談論 16:20-18:00
1.『マレー農村の研究』をめぐって
問題提起:永田淳嗣・多和田祐司・鳥居高・西尾寛治・市川昌弘・加藤剛・阿部健一
提起に答えて:坪内良博・口羽益生・古川久雄・立本成文
2.自由談論
司会 山本博之


2008年9月28日(日)

第3部 マレーシア研究の展開と将来 10:00-15:10
1. 農業・農村の変容・・・永田淳嗣
2. 「マレー」および「マレー研究」におけるイスラーム・・・多和田祐司
3. 開発と政治・・・鳥居高
4. 混血者とマレー社会・・・西尾寛治
5. 山に暮らす人々と熱帯林問題・・・市川昌弘

第4部マレーシア研究の最前線 15:10-16:10
1.世紀転換期ペラにおける鈴工業の展開と採掘用地:鉱業台帳分析を中心に・・・東條哲郎
2.総合討論

第4回紛争・難民・平和(構築)研究会(2008/09/25)

  • 印刷用ページ
第4回紛争・難民・平和(構築)研究会

日 時:2008年9月25日(木)14:00~
*日時が変更します。決まり次第、詳細を更新いたします。

場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
(京都市左京区吉田本町)
総合研究2号館(旧工学部4号館)4階第1講義室(470号室)

テーマ:「紛争の民族誌からのアプローチ」

取り上げる文献:
Harri Englund.2002. “From War to Peace on the Mozambique-Malawi Borderland”
, Edinburgh University Press.


***本研究会は月一度開催で、当面は関連文献の輪読会をします。毎回テーマを決め、網羅的・教科書的な文献と、メンバーが関心をもつ特定の研究分野の文献とを取り上げます。ご関心のある方は是非、ご参加ください。なお、会場や資料の準備の都合上、参加を希望される方は、事前にご一報いただけますと幸いです。

生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業:守山フィールドステーションでの市民参加型講座・勉強会 (2008/09/22・24)

  • 印刷用ページ

日 時:2008年9月22日(月)、24日(水)

■ 9月22日 :守山古文書読解講座 (18:30~21:00)
場 所:守山フィールドステーション


■ 9月24日 :「川と街道と湖のまち 守山」 まちづくり勉強会
(1)(19:30~)
場 所:中山道街道文化交流館にて
内 容:月に1度のペースで、守山市中心市街地の歴史・生活・未来について勉強し、まちづくりについて考えます。
講師はオムニバスで、市役所の方、住民の方などが、それぞれの立場と視点、活動についてお話くださいます。


◆ 参加の場合の連絡先:
嶋田奈穂子(守山フィールドステーション、滋賀県立大学大学院生)

第38回「東南アジアの社会と文化研究会」(2008/09/19)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年9月19日(金) 16:00~18:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
総合研究2号館(旧・工学部 4号館)4階 会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

話題提供者:長谷千代子(九州大学非常勤講師)

演題:「中国における文化言説と少数民族
――徳宏タイ族の日常的実践にみる「文化の政治と生活の詩学」―― 」
要旨:
中国における少数民族としてのタイ族は、代表的な「民族伝統文化」とされる水かけ祭りによって広く知られている。しかし、雲南省西部に位置する徳宏タイ族ジンポー族自治州のタイ族にとって、そのライフサイクルの中でより重要な意味を持っているのはポイ・パラをはじめとする上座仏教的な積徳行であり、その上座仏教のあり方も、タイ・ビルマ・西双版納などのそれとは異なる特徴を持っている。また、いわゆる精霊信仰もさかんであり、道教や儒教文化の影響も広く見られる。

「民族伝統文化」「宗教」「風俗習慣」「迷信」といった「文化」に関する中国公定の言説は、徳宏タイ族のそうした多様な文化的実態を単純化し、国家にとって望ましい少数民族とその文化のイメージを作り出そうとする傾向がある。しかし現実には、人びとの日常的実践や、グローバリゼーションによる様々な影響によって、そうした文化の語り方は絶えず揺さぶられ、意味を掘りくずされたり、端的に変更させられたりしながら日々変容している。同時にその言説の影響を受けながら、徳宏タイ族の文化的実態そのものも変容を遂げている。

本発表では現代中国の国民化の過程において、「文化」に関わる公的な言説と、徳宏タイ族の人々の文化的実態とが、相互にどのように影響しあいながら彼らの生活をどう再編しつつあるかという課題について考察する。

研究会ホームページ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kenkyuukatsudou/syakai-bunka/index.html

備考
・事前の参加予約は必要ありません。
・当日は、資料代として 200円をいただきます。
 

 
[ 研究会世話人]
杉島 敬志(京大大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
林 行夫(京大地域研究統合情報センター)
速水 洋子(京大東南アジア研究所)
伊藤 正子(京大大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
王 柳蘭  (京都大学大学院・アジアアフリカ地域研究研究科)

生存圏研究所オープンセミナー(2008/09/17)

  • 印刷用ページ
日 時:2008年9月17日(水)

講演者:坂東麻衣 (ミッション専攻研究員)
タイトル:(仮)スペースデブリ・地球接近小惑星環境計測のための軌道制御

第149回アフリカ地域研究会(2008/09/16)

  • 印刷用ページ

京都大学アフリカ地域研究資料センター
第149回アフリカ地域研究会

日 時:2008年9月16日(火)15:00 ~ 17:00

場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
(京都市左京区吉田本町)
総合研究2号館(旧工学部4号館)4階会議室(447号室)

演 題:アフリカン・ビューティ(African Beauty)

講 師:板垣真理子(フリーランス写真家、エッセイスト)

要 旨:
アフリカン・ビューティのシリーズを撮り始めてから24年。あっという間の ことである。そもそもアフリカへの旅を始めたのは、ナイジェリアのポップ・ミュー ジックに惹かれてのことだった。ミュージシャンに会い、現場のライブを見るのも大 きな楽しみだったが、さらにはその音のベースになっているもの、それほど魅力的な 音楽が生まれる背景が知りたく、ナイジェリアを一周した。そのとき出あった人々の、 解放感溢れる明るさと力強さ、なにより女性のカラフルなおしゃれが、もっとも強烈 な印象となり、西アフリカ各地で撮影旅行を重ねた。

アフリカン・ビューティの第一弾は、90年代の初頭にまとめたもの。その後、太平 洋を渡った先に根付いているヨルバの宗教や音楽や祭りなどをもとめて、ブラジル、 キューバなども訪ねつつ、再度アフリカン・ビューティの第二弾を撮り始めたのが約 10年前。当初の撮り方とは変えて、衣装決めやロケハンなど、さらにファッショナブ ルなものを目指した。

そして昨年。今年、横浜で開かれたTICADキャンペーンを依頼されたことが発端にな って、日本に住むアフリカ女性も撮ることにした。日本の風景や風物とアフリカ女性 とのミス・マッチ、衝突、違和感の中の面白さ。撮り続けるうちに発見した日本とア フリカの深いところにある共通点など。写真を撮ることであらためて見つけた差異と 共感がなにより私をわくわくさせたのだった。

それにしても何故、アフリカの人たちはこうもお洒落への関心が強いのか。 過去のスライドと、今年、「アフリカン・ビューティ」として写真展と写真集で発 表したデジタル・データの双方を観ていただきながらのお話をさせていただきます。

茅葺き映画の上映会と交流会(2008/09/15)

  • 印刷用ページ
「藝州かやぶき紀行」上映会&青原監督との交流座談会

■日 時  9月15日(月)・午前9時30分~
交流座談会は午前11時~

■場 所  滋賀県高島市旧・今津町)椋川、ECC学園高等学校校舎内(椋川山の子学園、旧・今津西小学校椋川分校)

■参加費  無料、事前申込不要

以前は椋川にも広島から職人が来て屋根を葺き替えていました。つまり広島のかやぶき職人がかなり広範囲(少なくとも西日本)の地域で活躍していたということです。椋川の人も広島の職人さんの仕事ぶりは、よく覚えておられて話をしてくださいます。
当日は青原監督を交えながら、椋川での広島の職人さんの物語を聞けたらおもしろいですね。

■椋川の位置/村の様子についてはこちら
「むくがわの里」HP  http://mukugawa.korekore.org

■映画の内容などはこちらで
http://dotoku.net/

椋川ではちょうど茅葺き民家の葺き替え作業中でもありますので、ぜひ足をお運びください。