TFSメンバー紹介小川さやか:(京都大学大学院文学研究科/日本学術振興会特別研究員)

研究の概要

テーマ:「 タンザニアの都市零細商人の商慣行と狡知にかんする都市人類学的研究 」

 

爆発的な都市化現象が起きているアフリカ都市の日常世界は、匿名性・流動性・異種混淆性が卓越する世界である。わたしはこれまで、タンザニアの都市零細商人の商慣行の変容、異なる商慣行のしくみとそれを支える都市的な共同性、商交渉で発揮される実践知について調査・研究してきた。わたしの研究関心は、第一に「他者」との遭遇と別離を繰り返す都市の流動状態のただなかから、零細商人たちがいかにしてともに生き抜くための新たな共同性を立ちあげ、騙しながらも人格的に信頼しあう商慣行のしくみを創出していくのかを明らかにすること、第二に、商人たちが個々人の自律性と仲間との平等性の二つの価値の両立を可能にするために駆使している「狡知ujanja」とはいかなる知なのかを明らかにすること、そして第三に、そのような狡知を駆使して零細商人たちが商実践を積み重ねることで非境界的な都市の社会空間に創出されるモラリティや秩序について明らかにすることである。

 

キーワード: 零細商人、狡知(ウジャンジャ)、共同性、取引慣行、互酬性

 

関心領域: アフリカ地域研究、都市人類学、経済人類学



調査地: タンザニア、ムワンザ市

 

調査・渡航歴:

2001年1月~3月 タンザニア(ムワンザ)*調査地の選定

2001年9月~2002年6月 タンザニア(ムワンザ)*博士予備論文執筆のための調査

2003年11月~2004年7月 タンザニア(ムワンザ)*博士論文執筆のための調査

2005年8月~9月 タンザニア(ムワンザ、ダルエスサラーム)*上に同じ

2006年8月~9月 タンザニア(ムワンザ、ダルエスサラーム)*笹川研究助成および渋沢民族学基金による助成を受けて渡航

2007年8月~9月 *南部スーダン(ジュバ)、ケニア(ナイロビ)、タンザニア(ムワンザ) *学術振興会特別研究員として研究費をもらって渡航


業績

学術雑誌・論文集等の論文:

共著論文:

 

書評:

 

口頭発表:


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