inspectionFY2009
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71 「持続型生存基盤コース」よりもさらに本格的な講座設置を推進し、平成21年4月より大学院アジア・アフリカ地域研究研究科にグローバル地域研究専攻を新設した。新専攻に設置される持続型生存基盤論講座に新規で教授2名を採用する。本講座は、「持続型生存基盤研究の方法」や「国際環境医学論」、「熱帯乾燥域生存基盤論」、「熱帯森林資源論」、「人間環境関係論」、「生存圏科学論」等の科目を提供し、本プログラム終了後の教育・人材育成の中核を担う予定である。 第三は、大学院生・若手研究者に対する支援体制についてである。平成21年度においては、大学院生を対象としたフィールド・ステーション派遣、海外観測拠点派遣支援や論文投稿料支援、若手研究者を対象とした次世代研究イニシアティブ助成や海外派遣助成を実施した。これにより、大学院生の研究活動を当初計画通りに活性化することができた。また平成20年度に、アジア・アフリカ諸国の優秀な若手研究者を本拠点に招へいし、最先端の研究現場での議論への参加を促進する若手研究者交流を実施したことを受け、平成21年4月からは、アジア・アフリカ諸国の優秀な修士号取得者を対象として、京都大学への編入により博士号の取得を支援するプログラムを開始した。 以上のように、共同研究によるパラダイム形成と人材育成のための制度改革を両輪とする本プログラムの構想は着実に進展している。平成21年度には『グローバルCOEプログラム 平成19年度採択拠点中間評価』を受け、その結果、本拠点は【特に優れている拠点】に選ばれた。 グローバルCOEプログラム「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」を開始して3年が経過した。次年度以降においては、これまでの各種研究会や国際会議での議論などを通じて蓄積されてきた「持続型生存基盤パラダイム」の関する知見を、各研究イニシアティブの代表者から発信するとともに、プロジェクト終了までの残り2年間を見据えた方向性を具体的に提示し、プロジェクト全体の今後の研究活動を幅広く議論する場としたい。さらに、「第2パラダイム研究会」を新たに設置し、生活機能評価の視点から生存基盤指数の構築に向けた研究活動を開始すると共に、最終成果を目指して「持続型生存基盤論講座(全5巻および別巻)」の刊行を企画・推進したい。 拠点リーダー 杉原 薫 自己点検評価委員会委員長 川井秀一 事務局長 河野泰之

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