inspectionFY2009
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39 Haruka Yanagisawa, ‘Village Common Land, Manure, Fodder and the Intensification of Agricultural Practices: South Indian Agriculture since the Middle of the Nineteenth Century’ Takashi Oishi, ‘Workmen, Machines, Schemes Shifted from Japan to India: Mobility of Labour Intensive Production in the Cases of Matches and Glass wares, 1900-1940’ Tirthankar Roy, ‘Labour Intensity and Indian Industrialization: An integrated view’ Sayako Kanda, ‘Fuel Crisis and Conditions of Salt Workers in Early Nineteenth Century Bengal’ Takeshi Nishimura and Kaoru Sugihara, ‘Railway Construction, Sleepers and the Commercialisation of Forests in British India, 1890-1913: A Preliminary Analysis of Trade Statistics’ Discussants: Linda Grove, Peter Robb, Masayuki Tanimoto なお、この研究会のうち、資源・エネルギーに関する研究の部分は、実質的には新しく始まった科学研究費補助金基盤研究B「『化石資源世界経済』の形成と森林伐採・環境劣化の関係に関する比較史的研究」(代表研究者杉原)に継承されている。とくに脇村、杉原、神田、西村・杉原の各報告とグローブのコメントは、労働集約型工業化関係のプロジェクトよりも、本イニシアティブで議論した、資源・エネルギーに注目するパラダイム形成に関わる内容であり、新しい動向として注目された。また、その成果の一部は、COE全体の成果『地球圏・生命圏・人間圏-持続的な生存基盤を求めて-』の第1章にも取り入れられた。 6.3 研究イニシアティブ2 研究イニシアティブ2では、人間の生存圏(humanosphere)がsustainableであるためには、地球圏(geosphere)や生命圏(biosphere)に蓄積された資源を切り取って利用するのではなく、地球圏における水・熱・大気の循環する力と、生命圏における動植物の再生する力を利用した新しい人と自然の関係について考えることを課題としてかかげた。人間側の論理を前提にするのではなく、地球圏や生命圏の成立の歴史を理解し、その論理を十分にふまえた未来型の技術開発や制度構築を考えるために、我々の活動方針をNature-Inspired Technology and Institutionsとして議論を進めた。そのために、2009年度は、国内研究会、海外連携フィールドワーク、国際シンポジウムの3つの活動を通じて考えてきた。以下では、それぞれの活動について述べる。 国内研究会 国内研究会では、特に熱帯地域の気象変動と地域社会の対応を検討する「熱帯の気象変動研究会」、人為的な自然の撹乱が自然をどのように改変し、それが逆に人間社会にいかに影響をおよぼすかを検討する「人為撹乱研究会」、熱帯地域の自然環境の特徴と農業との関係を検討する「熱帯の農業研究資料研究会」とを実施した。これらの研究会は単独で存在するというよりもむしろ、当該テーマのもとで、さまざまな研究会と共催しながら議論を深めるための研究会であった。具体的な研究会の発表者・タイ

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