inspectionFY2009
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14 熱帯乾燥域生存基盤論(前期2単位、小杉泰) 熱帯乾燥域である中東・北アフリカについて、歴史的にどのような生存基盤持続型の社会・経済・政治システムが展開してきたのか、その特徴とは何か、またそのような文明的な遺産を現代的に展開しつつあるイスラーム金融などの発展からいかなる将来的な展望が描きうるのか、考察する。 熱帯森林資源論(後期2単位、小林 繁男) 熱帯林における生態資源の現状を地域住民の生活との相関で説く。森林生態資源を生物資源と環境資源に区分し、前者を住民の生存基盤として人間の安全保障、後者を生存基盤として地球環境問題との関連性を言及し、熱帯林生態資源の持続的利用について考察する。 人間環境関係論(前期2単位、田辺 明生) 人間と環境の相互作用的な関係について、社会と技術と生態の連関に注目しながら論じる。持続型生存基盤の構築に向けて、人間と環境の関係をどのように再構築できるかを地球と地域の両方の視点から考察する。 国際環境医学論A(前期2単位、松林公蔵) 疾病と老化に関する基本的事項を総論的に解説したのち、人の疾病、老化と自然生態系ならびに文化に関する諸問題について、各受講生の関心領域との関連で、自由討議をおこなう。この過程を経て、各自のテーマと医学は関連する事項を考察する。 国際環境医学論B(後期2単位、松林公蔵) 東南アジア諸国における地域在住高齢者の健康実態に関するフィールド医学的知見を紹介し、個々の問題点に関する各論的討論を通じて、より具体的な課題の発見とその解決法を模索する。 生存圏科学論(後期2単位、山本衛 他) 人類の生存圏である人類生活圏、森林圏、大気圏、宇宙圏などにおいて、人類社会の持続的発展を考える上で重要となる自然あるいは人為起源の現象がどのように生起しているのかについて明らかにする。特に、地球大気環境の精密な計測手法について紹介するとともに、観測情報の統合的な解析を通してそのメカニズムを総合的に分析する。また、森林の作用に注目しながら、生命科学的観点から森林資源としての木質の形成機構の解析・統御方法について考察するとともに森林の環境修復を目指した研究を紹介する。 また、これらを補完するために、地球環境学舎を受け皿として全学的な講義体制を構築している京都サステイナビリティ・イニシアティブ(KSI)のサステイナビリティ学コースにおいて、以下の講義を提供した。

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