inspectionFY2008
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57 盤パラダイム」の創生に不可欠な文理融合を、地理情報をベースとして推進すべく、「生存基盤データベース」の開発に着手した。2007年度は、イニシアティブ2「人と自然の共生研究」に属し、「水」という共通した研究テーマを持つ若手研究者5人で、数回のミーティングを行い、本データベースの持つべき特徴などについて議論を行った。また、ネット上に散在する各種地理情報を収集し、ブログサービスにより情報を共有しながら意見交換を進めた。2008年度は、イニシアティブ1「環境・技術・制度の長期ダイナミクス」を中心として、生存基盤科学研究ユニット「生存圏シミュレーションのためのデータベース構築」プロジェクトとも協同しながら、各イニシアティブの若手研究者の意見を集約し、データベースの構築を具体的に開始する。また、集められた情報を統合し、テンタティブな「地域サステナビリティ指数」を作成し、イニシアティブ1研究会での議論を通じて、データベースおよび指数の充実を図っていく。 ③ 平成20年度は、広報部会のHP作成と共同して、地点情報入力ツール、HP掲載バッチ処理ツール、地域研究画像データベースの改良に関する開発計画が作成され、作業が開始された。 ④ また、東南アジア研究所プロジェクト「ハノイの三次元都市モデル」をサポートし、ハノイ中心部の都市区画地図(1km×1km)3枚を用いて,建物の区画(ポリゴン)データを抽出し,記載されてある建物階数をもとにGISを用いて3次元データを作成した.これにより,ハノイの都市計画ならびに都市変容を把握することが可能となり、都市問題に関連したGCOEの研究を支援することをめざす。 ハノイ中心部、建物3次元化の一例 ⑤ イニシアティブ1における活動をデータ面からサポートするために、世界中のすべての国家における1961年~2005年の間(5年毎)のエコロジカル・フットプリントおよびバイオキャパシティ(環境収容力を表す指標)の推移を計算するためのデータおよびその算出過程(各国・各年毎に70個のデータシートを含む)を詳細に記載したNational Footprint Account 2005 Editionを購入した。現在同データを用いてエコロジカル・フットプリントの算出方法その他に関する解析を進めている段階であるが、2009年度におけるイニシアティブ1の活動を通じて、取得したデータのArcGISによる地図化を進めてゆく予定である。上述した生存基

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