inspectionFY2008
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9を実施し、第1期生となる受験生が合格した。 本プロジェクトの全体的な進展との関連で言えば、当初の計画では、第2年度をめどに「持続型生存基盤コース」を設置することをうたっていたが、「コース」の段階を超えて、第3年度に一気に持続型生存基盤論を研究する大学院生に博士号を授与することができる制度的な発展をなしえたことは、特記すべき成果であろう。プロジェクト終了後に設置を予定していた「京都大学地域研究グローバルユニット(仮称)」についても、その基幹部分の機能がすでに実現したことになり、成果の制度化という観点から見ると、予定を大きく前倒しすることができた。また、新専攻を通じて本プロジェクトの発展や成果をただちに大学院教育に直結させることによって、さらに所期の目的をよりよく達成していく見通しがたった。 5.3 海外派遣助成 国際的なディベート力を向上するために、若手研究者海外派遣助成を実施している。平成20年度には、特定助教1名を半年間、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに派遣した。これにより、派遣者の英語での発表およびディベート能力が格段に向上するとともに、研究ネットワークをヨーロッパ諸国へと広げる効果があった。派遣された特定助教については、帰国後の国際発信がおおいに期待されている。 5.4 アジア・アフリカ人材育成 優秀な大学院生に対する経済的支援は本プログラムの目的の一つである。そこで、平成20年度より博士号取得支援と若手研究者交流を開始した。 博士号取得支援については、平成21年1月に3名の若手研究者(マレーシア、バングラデシュ、インドネシア各1名)を招へいし、ワークショップを開催するとともに、大学院アジア・アフリカ地域研究研究科への編入を推薦した。3名とも編入が認められ、平成21年4月から当大学院に編入した。このうち1名については、編入後、本プログラムのRAとして採用、1名は日本学術振興会特別研究員(DC)(グローバルCOE枠)に採用、そして残りの1名は本国政府からの奨学金を財政的基盤とするものである。 若手研究者交流については、日本学術振興会より若手研究者交流支援事業の助成を得て、平成21年3月に2週間、本プログラムが運営しているフィールド・ステーションのカウンターパート機関の若手研究者14名(インドネシア、ミャンマー各4名、カンボジア、ラオス、インド各2名)を招へいし、本プログラムにおけるパラダイム形成のための最先端の研究現場に参画させるとともに、本学大学院生との研究交流を実施した。 若手研究者交流による招へい者は以下のとおりである。 ラオス国立大学:Mr. Saithong Phommavong, Mr. Saychai Syladeth 林業大学(ミャンマー):Mr. Tin Htun, Mr. Hla Maung Thein イェジン農業大学(ミャンマー):Dr. Theingi Myint, Ms. May Thuzar Moe 王立農業大学(カンボジア):Mr. Kim Soben

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