第146回アフリカ地域研究会(2007/07/28)

京都大学アフリカ地域研究資料センター
第146回アフリカ地域研究会

日 時:2007年7月28日(土)15:00 ~ 17:00

場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(京都市左京区吉田本町)工学部4号館大会議室(447号室)

演 題:共生をめぐる秩序構造研究にむけて-ウガンダ・アルバート湖岸の漁村の事例から
(Towards a Study of the Structural Order of Co-existence:
The Case of a Fishing Village on the Lake Albert, Uganda)

講 師:田原範子(四天王寺国際仏教大学・短期大学部 准教授)
Noriko Tahara
(Associate Professor, International Buddhist University)

コメンテーター:
中山節子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
Setsuko Nakayama(ASAFAS, Kyoto University)

要 旨:
異なる言葉、異なる行動様式をもつ多民族が混住し、交流を余儀なくされる地において、日常経験の何が正当化され、生活の論理はどのように構成されていくのか。
アルバート湖岸の漁村ルンガは、ニョロ人が最大民族集団であるホイマ県に位置しながらもウガンダの西ナイル地域、およびコンゴ民主共和国からの移民アルル人が住民の大半を占める「移民コミュニティ」である。ここは1960年代に誕生し1980年代後半にウガンダの地方政治組織と市場に組み込まれた。ここは国家/市場/移民ネットワークという構造的制度的文脈を背景としながら、多様な社会空間が越境し絶え間なく編成されている場である。
生活の局面において、アルル人/ニョロ人、コンゴ人/ウガンダ人は制度化された差異のみならず、ときに感情的齟齬を生じさせるものとして言及され、承認される。にもかかわらず、生産関係、つまり生産(漁労)と分配(魚の流通)をとおして構築される交流はそうした差異を超越する。生産関係のもたらす生活の共生はいかなる社会秩序を構築するのか。2001年より断続的に実施しているフィールドワークの資料より考察を行いたい。

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この研究会は日本アフリカ学会関西支部との共催です。いつもの研究会と「曜日」と「場所」が違いますのでご注意下さい。

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連絡先:京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL:075-753-7822 FAX:075-753-9191
E-mail:kanako@jambo.africa.kyoto-u.ac.jp

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