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「『不浄』から『野生の聖』へ-南インドのブータ祭祀におけるヒエラルキー、憑依、環境ネットワーク」(関連する学会・研究会)

日時:2012年1月12日(木) 18:00開場 18:30開始
場所:京都大学 総合研究2号館 4階会議室(AA447)

会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html
 

【演題】
「不浄」から「野生の聖」へ-南インドのブータ祭祀におけるヒエラルキー、憑依、環境ネットワーク

【発表者】
石井美保氏(京都大学人文科学研究所)

【コメンテータ】
大杉高司氏(一橋大学社会学研究科)
名和克郎氏(東京大学東洋文化研究所)


【発表要旨】
 トゥル語を母語とする人々が多く居住することから、トゥルナードゥとも呼ばれる南インド・カルナータカ州沿岸部には、「ブータ祭祀」と呼ばれる神霊祭祀が存在する。祭祀の対象であるブータ(神霊)の多くは、非業の死を遂げた人間や、山林に棲む危険な野生獣の霊であるとされる。この祭祀は地域社会の領主層によって運営され、なかでも最高位の領主が祭主の役割を務める。他方、憑坐として儀礼の場で神霊になり替わるのは、指定カースト(元「不可触民」)であるパンバダやナリケ・カーストの人々である。

 インドにおける低位カーストの人々の儀礼実践については、高位カーストの儀礼の模倣を通した社会的地位の上昇志向や、「浄/不浄」の対立を基軸とするカースト・ヒエラルキーの内面化という側面が指摘されている。その一方で、低位カーストの人々による儀礼実践は、しばしば高位カーストの支配に対する抵抗としても意味づけられてきた。これらの議論に共通する問題とは、「不可触民」をはじめとする低位カーストの儀礼実践をどのように考えるべきか、という問題である。

 本発表では、ブータ祭祀において神霊の憑坐となるパンバダの人々に焦点を当て、低位カーストの儀礼実践をめぐる模倣論/サンスクリット化論、および抵抗論を再考する。トポロジカルな視座を用いてブータの儀礼を分析することにより、ヒエラルキーの再構築や高位カーストへの抵抗としてではなく、人々を内包する環境の循環を創出する差異のネットワークとしてブータ祭祀を捉える視座を提起したい。

【備考】
* 京都人類学研究会は京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ研究者・大学院生がその研究成果を報告する場です。
* 事前の参加予約は必要ありません。
* どなたでも自由に参加いただけます。
* 当日は資料代として200円いただきます。