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「熱帯アンデスの環境と農業」[東南アジアの自然と農業研究会 第152回定例会](関連する学会・研究会)

「第188回 日本熱帯農業学会研究集会」
「第152回東南アジアの自然と農業研究会」 共催研究会のご案内 


日 時:2011年10月21日(金) 15:00~18:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階 大会議室
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm



題目: 『熱帯アンデスの環境と農業』
講師: 山本紀夫氏 (国立民族学博物館名誉教授)

 

【講演要旨】

アンデスは、赤道を超えて8000kmの長さにわたって南北に走る、地球上で最長の大山脈である。そのため、緯度によって環境は大きく異なり、一般に北部アンデス、中央アンデス、南部アンデスの3地域にわけられる。このなかで、熱帯アンデスとは、低緯度地帯に位置する北部アンデスと中央アンデスのことである。そこは、緯度が低いため、高地であっても気候は比較的温暖であり、人々はかなり高地にまで暮らしている。とくに中央アンデスでは、富士山の頂上よりも高い標高4000mあたりでも農耕や牧畜が営まれている。また、この農耕や牧畜を営む人たちの大半が、かつてのインカ帝国を築いた人々の子孫、いわゆる「インカの末裔たち」である。では、その農耕や牧畜はどのような特色をもつのだろうか。発表では、私が1978年から通産で約2年間定住して調査をしたペルー南部クスコ県のマルカパタ村を例として報告する。
マルカパタ村は、かつてのインカ帝国の中心地であったクスコの東方約100kmに位置する。ただし、道路の状態は悪く、定期的な交通の便もないため、当該地域は地理的にかなり隔絶したところとなっており、インカ以来の伝統的な色彩が様々な点で色濃く残されている。それは、彼らの生活の中心である生業にも色濃く残されている。約50種におよぶ栽培植物の大半はアンデス伝統のものであるし、中心的な農具もインカ以来の伝統である踏み鋤が使われている。また、大半の住民がアンデス原産のリャマとアルパカを飼い、その家畜飼育とともに伝統色の濃い農業もおこなって自給自足的な生業を維持しているのである。
具体的にいうと、彼らは海抜4000m前後のプナとよばれる高原に居住地をもつが、その暮らしは高地に限られない。すなわち、アンデス東斜面に見られる大きな高度差を利用し、家族ごとに家畜を飼い、主作物であるジャガイモもトウモロコシも栽培している。これらの耕地のなかには家から遠く、毎日通うことのできないものもある。そのため、このような耕地には植え付けや収穫のときに一時的に
移り住んで作業をするための出作り小屋をもち、また放牧地にも家畜番小屋をもつ。そして、これらの小屋を利用して、彼らは一年を通して谷を上下し、農業も牧畜も行なう、いわゆる農牧複合の暮らしを送っている。このような暮らしこそが、中央アンデスにおけるインカ時代以来の伝統的なものである。

 

(*図を含めた要旨は研究会ホームページからご覧いただけます。)

【プログラム】
15:00-15:15 開会・趣旨説明
15:15-16:45 講演
16:45-17:00 休憩
17:00-18:00 質疑応答

*会の後には懇親会を予定しております。

 

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連絡先:
佐々木 綾子 TEL 075(753)7839 e-mail: sasaki22[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
柳澤 雅之 TEL 0775(753)7346 e-mail: masa[at]cias.kyoto-u.ac.jp

研究会WEBサイト
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/seana/
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