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「アジア,アフリカにおける地球と生命の共進 化-中新世以降におけるイネ科草本と草食動物-」[第8回『仮想地球』研究会](関連する学会・研究会)

日 時:2009年5月16日(土)13:00-
会 場:京都大学稲盛財団記念館(川端荒神口)3階中会議室
場所説明:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm

お問い合わせ・参加申し込み(定員50名):
『仮想地球』研究会事務(virtual.earth.kyoto[at]gmail.com)

【趣旨】
第6回研究会では東工大の丸山茂徳先生をお招きし、惑星系における地球のダイナミクスと地球の進化を統一的に語っていただきました。今回は、地球史における生物に焦点をあて、現在の動物地理と深い関連のある、新生代中新世以降の哺乳動物の進化とその背景となる地球の乾燥化、草原の発達についてのシンポジウムを企画しました。講演者はそれぞれ、DNAからみた哺乳類の系統進化、古生物、耕地生態学の第1線で活躍されているみなさんです。京都大学の探検は、モンゴル草原から始まり、乾燥帯のつながりをたどってアフリカに向かいました。また、人類の進化は「イースト・サイド・ストーリ」を待つまでもなく、草原と大型哺乳動物とに深くかかわっています。自然史と人類史の接点としてのこの時代の理解が、現代の「地球環境問題」をとく鍵になることをめざします。

【プログラム】
司会: 米澤隆弘氏(復旦大学・生命科学学院・講師)

コメンテータ: 實吉玄貴氏 (株)林原生物化学研究所古生
物学研究センター

13:00- 13:05: ご挨拶 
荒木茂(『仮想地球』研究会:代表)

13:05-13:15: 趣旨説明 米澤隆弘 

13:15 -14:00: 発表1
長谷川政美氏(復旦大学・生命科学学院・教授)
「真獣類の進化―大陸移動およびイネ科植物進化の関わり」

14:00- 14:15: 質疑応答

14:15- 15:00: 発表2
仲谷英夫氏(鹿児島大学大学理学部・教授)
「サハラ以南のアフリカの中新世哺乳類動物相の変遷と環境変動」

15:00- 15:15: 質疑応答

15:15 -15:30: 休憩

15:30 -16:15: 発表3
三浦励一氏(京都大学大学院農学研究科・講師)
「イネ科植物と動物、ヒトとのかかわり」

16:15-16:30: 質疑応答

16:30-16:50: コメント

16:50-17:30: 総合討論 


シンポジウム終了後、18:00より懇親会を予定しています。


【講演要旨】
長谷川政美氏(復旦大学・生命科学学院・教授)

演題:「真獣類の進化―大陸移動およびイネ科植物進化の関わり」
要旨:
近年の分子系統学の発展により、真獣類(胎盤哺乳類)は系統的には3つのグループから構成され、それぞれのグループはおよそ1億年前以降に互いに分断されていたローラシア、アフリカ、南米大陸由来であることが明らかになってきた。このことは真獣類の進化に大陸移動の歴史が深く関わっていることを意味している。ここではまず、このような真獣類進化の歴史をレビューする。
マダガスカルはアフリカ大陸から東に400km離れたインド洋に浮かぶ島であるが、長い間孤立していたために独自の動物相が進化したことで有名である。マダガスカルの真獣類は目レベルでは限られたものしかいないが、それぞれのグループ内の多様性が非常に高いことが特徴である。特にマダガスカル原猿類(レムール)とテンレック類の多様性の高さが顕著である。ここでは、これらマダガスカル真獣類の起源に関する最近の研究結果を紹介する。ここでも大陸移動の歴史が重要である。
動物の進化には、餌となる植物の進化が当然密接に関わっている。現在のアフリカの動物相を構成する主要なメンバーは、サバンナのウシ科動物(レイヨウ類)であるが、彼らの祖先はアフリカがユーラシアと陸続きになったおよそ1800万年前以降にユーラシアからやってきたと考えられている。後期中新世以降に乾燥化が進み、サバンナが広がったことによってウシ科動物の爆発的な種分化が進んだわけであるが、それを支えたのがイネ科植物である。イネ科はおよそ1万種を含み、最も成功した植物のグループの1つであるが、ここでは最近われわれの研究室で行なった葉緑体ゲノムデータの解析から、その成功のうらにあるものについて考察する。


仲谷英夫氏(鹿児島大学大学理学部・教授)

演題:「サハラ以南のアフリカの中新世哺乳類動物相の変遷と環境変動」
要旨:
サハラ以南のアフリカにおける中新世(約2000万年から500万年前)の哺乳類 動物相の変遷はアフリカ大地溝帯の隆起という地殻変動により引き起こされた 気候変動と草原の拡大といった植生の変遷に大きく影響されている。また、プ レートの移動によりユーラシア大陸との接続と分離により両大陸間で大規模な 哺乳類の移動が起きている。これらの中新世の哺乳類動物群の変遷と環境変動 は700万年前にさかのぼるとされる人類の起源やその進化と重要な関係を持っ ていると考えられている。
 
ここでは、地質年代などが詳しく明らかにされており、哺乳類化石産地も多い 東アフリカの中新世哺乳類動物相の変遷過程をまとめ、哺乳類化石臼歯の研究 から復元される類人猿化石を伴う後期中新世(1000万年から900万年前)ケニ アの二つのサイト間の環境変動(相違)について述べる。


三浦励一氏(京都大学大学院農学研究科・講師)

演題:「イネ科植物と動物、ヒトとのかかわり」
要旨:
イネ科は種数の上で種子植物のおよそ4%を占める大きな科であるが,地球上でイネ科植物が果たしている役割はもっとずっと大きい。地球上の植被の5分の1を占める「草原」は主にイネ科からなる植生タイプである。イネ科の栽培植物(=ヒトと共生する植物)の種子である穀物は,全人類が食物として得ているカロリーの半分を供給している。このような重要性にもかかわらず,イネ科はどれもこれも同じに見える,とっつきにくい植物群でもある。イネ科っていったいどんな植物なんだろう? なぜ見栄えがしないんだろう? なぜ重要な役割を果たすようになったんだろう? イネ科の分類や生態に関する研究の要点をレビューするとともに,イネ科植物のさまざまな姿を写真で紹介したい。



荒木 茂(『仮想地球』研究会・代表)


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