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「宇宙太陽光発電(SPS)のオペレーショナル・デモンストレーター用レクテナ(受電アンテナ)についての赤道直下の国での現地調査から」 [ イニシアティブ2・4 合同研究会 ] (イニシアティブ2 研究会)

日 時:2008年6月17日(火) 
場 所:東南アジア研究所(東棟2階会議室E207)

発表者:パトリック・コリンズ(麻布大学経済環境研究室)

タイトル:宇宙太陽光発電(SPS)のオペレーショナル・デモンストレーター用レクテナ(受電アンテナ)についての赤道直下の国での現地調査から

発表概要:
 1991年の国際SPS研究会で、「SPS2000」という太陽発電衛星のオペレーショナル・デモンストレーターについて、日本人研究者の提案した論文が SPS実現のためのもっとも優れた提案として表彰された。「SPS2000」について、20カ国で多くの研究論文が出版されるほか、プロジェクト提案者である松岡秀雄教授とコリンズ教授は、赤道直下の多くの国を訪問し、SPS実現に向けて研究者や政府の代表と交渉を繰り返した。訪問国は、東南アジアおよびその周辺では、パプアニューギニア、インドネシア、マレーシア、ナウル、キリバス等であった。その結果、各国の代表はこのプロジェクトに関心をしめし、多くのレクテナ(受電アンテナ)を設置するサイトについても検討した。

 将来のエネルギー問題と環境問題を根本的に解決するためには、先進国と発展途上国の深い協力関係が必須である。「SPS2000」を実現するためにも、そのことは例外ではない。日本が指導力を発揮し、先端技術の分野で赤道直下の国々との協力を進めることは日本にとって有益である。宇宙からの電波エネルギーのユーザーとして、これらの国々は国際基準を作ることにもなるかも知れない。 エネルギー供給を増やすために中国やインドもSPSに感心を示しているという。また、欧州宇宙局(ESA)はロシアと協力して、クールー宇宙ステーション(仏領ギアナ)という赤道に近い打上所からソユーズロケットを2009年から打ち上げる予定である。これが実現すると、初めて、有人宇宙活動が赤道上軌道で可能となり、「SPS2000」の実現に一歩近づくことになる。



【活動の記録】

1991年の国際SPS研究会で、「SPS2000」という太陽発電衛星のオペレーショナル・デモンストレーターについて、日本人研究者の提案した論文がSPS実現のためのもっとも優れた提案として表彰された。その実現のためには、赤道上の低軌道宇宙空間に太陽発電衛星を打ち上げ、赤道直下の国や地域に電力を供給しようとするものである。発電用パネルはその後改良が加えられ、レクテナ(受電アンテナ)もワイヤによるメッシュ構造のため、レクテナ設置場所での農業などの土地利用も可能である。「SPS2000」について、世界12カ国で多くの研究論文が出版されるほか、プロジェクト提案者である松岡秀雄教授とコリンズ教授は、赤道直下の多くの国を訪問し、SPS実現に向けて研究者や政府の代表と交渉を繰り返した。訪問国は、タンザニア、パプアニューギニア、ブラジル、インドネシア、エクアドル、モルディブ、マレーシア、コロンビア、ナウル、キリバス、ガボン、サントメ・プリンシペであった。その結果、各国の代表はこのプロジェクトに関心をしめし、 多くのレクテナを設置するサイトについても検討した。
 

最近の展開として注目すべきは、次の3点である。
1. 技術的な側面からの主要なリスクは、宇宙での発電所の組み立て作業である。しかし、欧州宇宙局(ESA)はロシアと協力して、クールー宇宙ステーション(仏領ギアナ)から、赤道軌道上での有人飛行が可能なソユーズロケットを2009年から打ち上げる予定である。これが実現すると、組み立てのリスクを軽減することができる。
 

2. 潜在的にエネルギー需要が高いインドと中国にもSPSによる電力供給の対象とすべきである。そのためには、南北の緯度が6度までSPSによる電力供給がカバーされる必要がある。このことは同時に、アフリカの大半の国もカバーすることになるが、技術的な改善が必要である。
 

3. エネルギーは国家の安全保障に関係があるが、SPS2000のアイデアは、日本による平和的国際貢献に大いに役に立つであろう。とくにヨーロッパやアメリカがSPSにあまり関心を示していない現状では、日本の役割は大きい。
 

(文責 柳澤雅之)

 

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