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日本南アジア学会設立20周年記念連続シンポジウム(2008/01/12)

日 時:2008年1月12日(土) 13:30~17:00
場 所:京都大学百周年時計台記念館国際交流ホールIII

<目的>
インド亜大陸に展開してきた南アジア文明あるいは「インド的文明」とは何かをインターディシプリナリーな視角から議論する。インド的文明の成立と展開における多元的な諸相を視野に入れつつ、インド的文明の個性をどのように捉えることができるのか、また、それを論ずることの現代的な意義はどこにあるのか、について論ずる。

<視点>
上記のような目的にいたる方途として、この第3回目のシンポジウムでは、より広範なユーラシア世界を視座として据え、古代から中世までの、いわゆる東西文化のみならずもう一つの東西文化についても、接触・交流・融合という契機に注目してみたい。美術史、科学史、言語・文学・思想などの分野において、インドとインドから見た西方世界ないしは東方世界との関係を扱われている研究者4名にご報告をお願いし、それぞれの分野における研究成果から浮かび上がってくる「インド的文明」像とはどんなものなのかをまずご提示いただく。それらを巡って議論し、「インド的文明」の個性なるものに迫ってみたい。そうした議論を通して、おのずとこれを論ずることの現代的意義が把捉されることを期待する。

なお、この連続シンポジウムは公開ですから、どなたでも参加していただけます。ふるってのご来場をお待ちいたします。

プログラム
<発題者><各40分(質疑含む)>
田辺勝美(美術史/中央大学)
「インド人仏教徒は何故、仏像を創造しなかったのか?」

矢野道雄(科学史/京都産業大学)
「科学史からみたインド文化」

青山 亨(インドネシア文化論・古代史/東京外国語大学)
「ベンガル湾を渡ったインド的文明:東南アジアからの視点」

榊 和良(インド・イスラーム思想史/北海道武蔵女子短期大学)
「内なる『インド的文明』とイスラーム」

<コメンテータ><各10分>
横地優子(文学/京都大学)
北田信(言語学/ドイツ・ハレ大学)

<全体討論40分>

<司会進行>
水野善文


(報告要旨)

田辺勝美「インド人仏教徒は何故、仏像を創造しなかったのか?」
相互互恵の純然たる経済的行為たる「贈与」が、インドでは神聖で宗教的な行為となった。dakSiNA, pUjA, dAna,deyadharmaなどから明らかなとおり、供養・布施などの行為は業と輪廻転生から解脱するための重要な条件となった。これは究極的には見返りを拒絶した一方的な無償の行為で、しかも、その功徳は来世のためであった。このような救済論的見地から「仏陀なき仏伝図」を、西・中央アジアのゾロアスター教の贈与との比較を含めて再検討してみたい。

矢野道雄「科学史からみたインド文化」
日本人がインドを見る目は時代とともに変化している。かつては「仏教のふるさと」「哲学の国」「宗教の国」であったが、現在は「IT大国」として注目されるようになり、それにともない「ヴェーダ数学」とか「インド式計算術」を喧伝する書物が巷をにぎわすようになった。サンスクリットで書かれた天文学・数学・占星術・医学文献を読んできたものとして、科学史の側面からインド文化をとらえ、新たな視点を提供したい。

青山 亨「ベンガル湾を渡ったインド的文明:東南アジアからの視点」
サンスクリットを媒介とする古典的なインド文明は、東南アジアの多くの地域に今日まで残る深い影響を及ぼした。「インド化」と呼ばれるこの歴史的現象は、完成した高度な文明が未開の周辺地域へ伝播する過程として理解されがちであるが、近年の研究の進展は、「インド化」に対するより多面的な見方を可能にしてきた。東南アジアにおける「インド化」の歴史的過程を、南アジアにおける古典的文明の展開や、中国と東アジア諸地域との関係と比較しつつ再検討することによって、ベンガル湾をまたがって南アジアと東南アジアに展開した文化運動として「インド化」をとらえ直してみたい。

榊 和良「内なる『インド的文明』とイスラーム」
イスラーム文化は、自らの文化保持のための努力と土着の文化との妥協、さまざまな面での緊張関係に対処しつつ、対立と共存の中で発展してきた。インドにおいても、「インド人になる」ことや「インド人である」ことから、「外なる」あるいは「内なる」インド的文明に投影された文化を形作ってきた。本報告では、イスラームの宗教伝統のもつ象徴体系や文化的語彙の解釈の中世から近代への変遷を分析することで、伝統の自覚と宗教的混淆と称される大衆文化における内外の対立と融和に表出されるインド的文明を考察する。
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